マシュマロリクエスト・フェイス君 唯一という言葉がふさわしいのはと考えて、あーあと勝手に息を吐いた。
*
どうやらフェイス・ビームスが一皮むけたらしく、なにやら別れを告げ回っているそうな。
大勢いる、いや、大勢いた彼女の一人としては、何故だか鼻が高かったりする。
彼にフられて傷ついた女の子食べられなくなったのはだいぶ痛い……! と性に素直な感想はさておき。たまたま今まで別れるタイミング無かった──言ってしまえば都合の良い存在を求めていた身としてはああ身内が先に成長してしまったな、という考えが前に出るのだった。
「あらお客さん。最近忙しそうなのに、大丈夫?」
「迷惑なら帰るけど」
「あははいいよいいよ、いらっしゃい」
聞いていいなら聞かせてよ別れ話列伝。
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