かいとうしぐさ Another 朝からカレーは重すぎると思っていた。そんな胃に革命を起こす程、このカレーは特別製だ。
甘く炒めた野菜に、辛くも繊細な配合のスパイス。隠し味は躊躇なく鍋に放り込む。繰り返し作ったから、もうお手の物だ。
カラスの声を時計代わりに、そろそろコーヒーを淹れなければと考える。カレーもちょうど仕上がった。
殺風景な机にランチョンマットを二枚敷く。色はエプロンとお揃いのモスグリーン。似合ってると以前褒められたからだ。
メニューは、サラダとカレーとフルーツヨーグルト。本当は豪勢なものを用意したかったが、次にでも作ってやろう。機会なんて、これからいくらでもある。
コーヒーケトルを回し傾けるのも、随分と手慣れた。フィルターの中でコーヒー豆を、俺の中で幸福感を膨らます。
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