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    スドウ

    @mkmk_poipoi

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    スドウ

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    【主明】お出かけイベの小話。夏だね〜。
    文体の舵とり練習問題3

    内緒だけど※名前は来栖暁の方
    ※一段落(200~300字)の語り。各文15字前後+必ず主語+述語を入れる。



     暁は目の前の大きな水槽を眺めた。たくさんの魚が水中を自由自在に泳いでいる。魚の鱗が光を受けてキラキラ輝いた。暁は眩しさを覚え、床に視線を移す。床は水槽越しの照明でうっすら明るい。足元で波の陰がゆらゆら揺れている。まるで自分も水中にいるかのようだ。暁がそう言うと、隣の明智はくすくす笑った。来栖君って意外とロマンチストだね。明智の言葉に、暁は髪を摘まみいじった。心の中でお互い様だろと呟く。明智だって、きざったらしい。
     すると、明智が暁へと振り返った。心中を悟られたかと、暁は一瞬どきりとする。やっぱりこういう所が好きでしょ? 再び明智が問う。暁は水槽を見つめ直し、観念して頷いた。頬がうっすら熱くなる。答えを引き出せて、明智は満足そうだ。彼は再び水槽に向き直る。暁はその横顔を目だけでこっそり見た。彼がそれに気付かないことを祈り続ける。波を映す明智の横顔はとても綺麗だ。忘れぬよう、目にその光景を焼き付ける。目を瞑っても、彼の残像が残るまで。その間、明智と視線が絡むことは一度もなかった。


    2022.08.15
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