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    azisaitsumuri

    @azisaitsumuri

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    azisaitsumuri

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    痛くても痒くても(?)誰にも何も言わないで放っておく傭を見兼ねてなんとかしようとするリ。
    怪我をする荘園時空。

    ##傭リ

     たまたま腕を覆う包帯を外していた男を目にした。うわ。
    「おまえその痣なんです?その布巻くならその前にちゃんと手当てなさいよ。なんのためのそれなんですか。」
    「ん?これはまあ、有ると色々便利なんだが、使わない時は邪魔だから、こうして腕に引っ掛けてるんだ。」
     なんだそりゃ。というか、ん?ではない。
    「だから、手当てをしろと。痛いでしょう?」
    「痛くない。」
    「なら覚えろ。」
     患部を、きゅ、と掴む。男は僅かだが目を細める。痛感の機能は有るようだ。
    「これが痛みですよ。」
     まったく、身体の苦痛に対しても、いつものようにヒーヒー言っていれば良いものを。
    「ほら、言ってご覧なさい。」
    「……痛い。」
     よし。
    「痛いって言えて、偉いですね。」
    「……え?」
    「偉いですよ。」
     ちゅ。
    「え…?」
    「じゃ、痛かったら痛いって、今後もきちんと言うように。」
     では。オマケに患部以外に口付けたのは、ただの戯れだ。そうして、その場で呆気に取られた男を置いて別れた。
     後日。
    「りっぱー……、あの、」
    「はい?」
    「えっと……」
    「うん?」
    「……。……痛い。」
    「あー、おやおや、転んだんですか。ちゃんと手当てしました?」
    「うん……。」
    「うんうん。偉いですねー。」
     ハイ、ちゅー。
    「……うん。」
     そしてまた後日。
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    azisaitsumuri

    DOODLEよーりinファーストフード店
    「構いませんよ」珍しく腹が減ったと申告された。対するこちらは、自分の腹具合がいまいち認識し切れていなかった。時間的には、確かに腹が減っておかしくない頃合いだが…。ひょっとしたら、こちらがいつものように空腹を訴えないことに疑問を抱かせてしまったのかもしれない。いや分からない。まずいな。自分で予想していた以上に、自分が緊張していることを疑う。しかも。「今この辺りはファーストフード店しかない」移動時間と休憩時間を上手く考慮出来ていなかった。ミスだ。しかしそれに対してが、冒頭の返事である。「…良いのか?」「なぜ?」いつもおまえが食べているのでしょう?「チェーン店とは言え、店舗に寄っては多少並ぶ商品に差があると言いますからねえ。おまえがいつも頼んでいるのはどれです?ありますか?これとかおまえ好きそうですけど?」「…これだな。」「そうですか。」すみません、注文よろしいでしょうか?ハイお伺いいたします。こちらを二人前お願いいたします。2セットですね?かしこまりました。セット…ああ、はい、2セット、お願いいたします。「お、おい…」あの男が…ファーストフード店で注文をしている…。良かった、誰も並んでいなくて。並ぶという手順を知っているか、後程確認しなくては。それではお席までお持ちしますのでお掛けになってお待ちください。分かりました。「席で待てと言われましたが…?」「ああ、どこでも良いんだよ。行こうか。」席を案内されないことに戸惑っている様子の紳士を連れて、適当な場所を選ぶ。座れば直ぐ、トレーが運ばれて来る。ごゆっくりお召し上がりくださいませ。「すごい。本当にファーストですね。」紳士も納得の行く速さだったようだ。心の中で見知らぬ従業員らに感謝する。「じゃあ、食うか。」「ええ。」イタダキマス。いつも自分で頼むのは、セットになっている、骨つき肉1ピースとナゲット5組とポテト、それからドリンクだ。飲み物はどちらもコーラを選んだようだ。たぶん、指さしたメニューの写真がコーラだったから、それにしたのだろう。次は一緒にやろうか。なんて思いながら食べ進めるも、相手は仮面をずらして口元を晒して以降、こちらを見たまま、何にも手を付けていない。けれどどうしたのかと見つめると、ナゲットをひとつまみ。こちらの様子を見ながら、ケチャップを付け、口に運んでいる。どうやら食べ方の手本にされているらしい。そんな倣われ
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    azisaitsumuri

    CAN’T MAKEあとしまつ観た感想よーりです。(え?)
    映画のネタバレが有るわけではございませんが、気になる方はまたいつかお会い出来るその時まで…ノシ

    時代モノって言うか、異世界。史実上の人類史がかなり早送りで発展してる世界観、たぶん。←
    がらてあちゃんがリの上司で出る。それから庭が傭の補佐的な立場として出る。たまには庭に悋気を起こすリなどを、と。(笑)←
     数年前。
     まだ銃火器が主流でなかった時代だ。
     戦場での戦いは白兵戦が物を言った。
     中でも刀と鉈の使い手が強かった。
     それがつい数年前のこと。されど数年前のこと。
     今は火薬の時代である。
     数年前、白兵の部隊に居た男は、これで自分もお役御免かと思ったが、隠密系の部隊に回された。
     男は姿を隠すことが得意であった。
     それなら確かに、武器が冷兵器から重兵器に変わろうと、幸か不幸か、男の居場所はまだ戦場にあると言うことだ。
     それどころか、男はその隠密技術により、白兵の頃より昇進してしまった。
     身の回りが便利な上等なものに成ったのは喜ぶべきことだが、戦場から離れた場所が、男にとっては不満だった。
     男は純粋に戦いを好むだけで無く、戦場にこだわる理由が有った。
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