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    azisaitsumuri

    @azisaitsumuri

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    azisaitsumuri

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    痛くても痒くても(?)誰にも何も言わないで放っておく傭を見兼ねてなんとかしようとするリ。
    怪我をする荘園時空。

    ##傭リ

     たまたま腕を覆う包帯を外していた男を目にした。うわ。
    「おまえその痣なんです?その布巻くならその前にちゃんと手当てなさいよ。なんのためのそれなんですか。」
    「ん?これはまあ、有ると色々便利なんだが、使わない時は邪魔だから、こうして腕に引っ掛けてるんだ。」
     なんだそりゃ。というか、ん?ではない。
    「だから、手当てをしろと。痛いでしょう?」
    「痛くない。」
    「なら覚えろ。」
     患部を、きゅ、と掴む。男は僅かだが目を細める。痛感の機能は有るようだ。
    「これが痛みですよ。」
     まったく、身体の苦痛に対しても、いつものようにヒーヒー言っていれば良いものを。
    「ほら、言ってご覧なさい。」
    「……痛い。」
     よし。
    「痛いって言えて、偉いですね。」
    「……え?」
    「偉いですよ。」
     ちゅ。
    「え…?」
    「じゃ、痛かったら痛いって、今後もきちんと言うように。」
     では。オマケに患部以外に口付けたのは、ただの戯れだ。そうして、その場で呆気に取られた男を置いて別れた。
     後日。
    「りっぱー……、あの、」
    「はい?」
    「えっと……」
    「うん?」
    「……。……痛い。」
    「あー、おやおや、転んだんですか。ちゃんと手当てしました?」
    「うん……。」
    「うんうん。偉いですねー。」
     ハイ、ちゅー。
    「……うん。」
     そしてまた後日。
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    Replies from the creator

    azisaitsumuri

    CAN’T MAKE現パロ幼馴染よーり。付き合ってない。
    どこか戸惑ったような感情を醸し出した男が、けれどそのまま口を開いた。「おまえがすきです。」それにおれは多少驚きながら。「おまえそれ、言うつもり有ったんだ?」言うと男は、いえ、と。やはり戸惑った儘呟いた。当の本人の戸惑う通り、本当に言うつもりはなかったのかもしれない。しかしこいつは、たまに今迄とはなんの脈絡もない行動を突然取ったりする。それをおれはその度に、こいつに、こいつの中で何かあったんじゃないかと心配するものだが、当人にはなんの心当たりもなく、普段通りにも関わらず自分でもそれ迄は思いもしなかった行動を取っているらしい。それを自分自身で疑問視していないのが不思議な話だと思うのだが、本人がこれなので、おれもそういうものだと思うしかなかった。一先ず言いたいことを言ったのだろう男の言葉を受け取ったおれは、しかしどうすることも特になかった。すると男がうろ、とまた口を開く。「おまえ、今迄誰かとお付き合いしたことあります?」「おまえと以外に?」「いや、わたしとも付き合ったことないでしょう…」「そうだな。おまえが思ってるような付き合いで、おまえが知らないような付き合いはないよ。」そんな付き合いがあればおまえに言っている、と言外に言ったがしかし少し考えた様子の男は。「おまえ、せふれがすきなんですか。」「なんでそうなる。」違うよ。「そんなものも居ない。」呆れながら伝える。
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