ハメ撮りマハ「名前は」
「……三途春千夜」
「歳」
「来年27」
「初めてはいつ」
「童貞ですか?処女の方?」
「処女」
「13歳」
「まじ?」
「マジ。何か……彼奴の知り合いだっつうオッサン来てオレが大人しくしなきゃ色んな人に迷惑掛かるよって」
「あー……」
「まぁ。今じゃオレがそのオッサン側なんすけどね」
ワハハ。と、三途の笑い声がマイキーの持つカメラに収められていく。
佐野万次郎ことマイキーは激怒した。
必ずかの糞馬鹿ヤク狂いセクハラ盗撮魔の部下をキツく躾けてやらねばならない。
マイキーは反社会的組織に身を置く以前より、抱えた衝動性故に碌な人生を歩まない事は良く理解していた。しかし。とはいえ。人間として最低限持つべき羞恥心や矜持まで捨てたわけではないのだ。排泄はトイレでするし、食事もテーブルへ向かう。セックスだって密やかに行っていたにも関わらず、突如会議中プロジェクターに自分が腰を振っている姿が映し出された。画面上の己が組み敷いていた相手は三途だった。画面に映る配分がマイキーの方が多く占めていた事、元々三途は何かと理由を付けてマイキーの写真を勝手に撮る悪癖がある事とで、瞬時に盗撮犯の正体をその場に居た全員が察す。
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