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    アイ卍

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    fukuske5050

    MOURNINGワンライに参加したくて書いていたものです…
    243話の感想みたいなつもりで書きました 
    本誌更新前にUPが目標だったのでいろいろ荒目です
    ドラマイ/マイドラ
    お題「早朝」
    あさ  見上げた夜はもう自分の知るそれとは異なって見えた。見知ったはずの風景も、ほんの少し足が遠のいた間にここはもうお前の街ではないのだと様変わりする。確かにもうこの街には用はない。アイツがこの街から消えたと同時にこの場所の意味は、もう消え去った。

     深夜であればこの街の空には上へ上へと向かう細長いビルが蛍光色のネオンを競う。赤、ピンク、橙、青、緑、紫、白。並ぶネオンの中でひとつだけ、なんどもなんども足を運び、過ごした日々が頭の隅でもやりと霞む。追いやるように目を細めれば、最後の抵抗なのだと瞼のなかまで残像が追いかけてくる。

     空が暗夜から薄あかりへと変わり始めるころにはあれほどに競いあったネオンもひとつふたつと灯りを消して、あたりは飾り気のない姿を現していく。ひとの気配が薄れるこの時間になると男の店も賑やかさが一掃されて静かなものだ。そのタイミングに合わせて男は決まってビルの裏階段から外に出る。目覚まし代わりの一服と朝食代わりの缶コーヒーを買うためだ。咥えタバコで非常階段にもたれるその姿に、その習慣は相変わらずなのだと、男が今も変わらず暮らしているのだと、思う。男が変わらずにいることに、消えることのないアイツのくぐもりが和らげばいい。
    5000

    fukuske5050

    MOURNINGド誕のつもりで書き始めだけれども…😭下書き状態でだいぶ意味不明ですが…いろいろ無理だった⤵️⤵️
    ドがひとつ年を取るのはマが身を削って頑張った証、と思って書きました
     やっと軌道に乗ったバイク屋の灯りが消えるのがは遅いのは毎晩のこと。営業時間を終えると共に店を営む相棒が先に店を出る。アイツは店にひとり残りデスクに向かい、辺りが暗くなった頃にやっとシャッターに鍵をかけて帰路へと向かう。
     跨るのは丁寧なメンテナンスを繰り返した昔と変わらない愛機。同じ商店街で挨拶ついでに総菜を買うか、遅くまで開いているスーパーで買い物をして帰るのが日課。渋谷の繁華街にある実家を出て、安アパートにひとり移り住んでからは一層堅実に生きている。
     けれどその日だけは閉店作業を終えると早々に店を出る。少しばかり遠回りをして、昔なじみの店で懐かしい味の甘味を2つ。時代に合わせるように改装した小洒落た店構えと女性向のメニュー。いかついツナギ姿の男がひとり、不釣り合いな店に入れば一斉に注目を浴びて少しばかり肩身が狭い。遠慮がちに店員に声をかけると、店員は古参なのか訳知り顔で表情を崩すと店の奥に声をかける。かけられた声にぱたぱたと小走りに姿を現したのは母親のような年代の店の主だ。にこやかに目じりの皺を緩ませて、小さな茶色の包みをアイツに手渡した。
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