血塗れの運命も貴方となら2003年9月15日
九月になっても衰えを知らない日差しが、オレを責めているようで落ち着かない。
眩しい。暑い。眩しい。
ギラギラと輝く太陽は善人も、罪人も等しく照らす。その平等さは優しさなんかじゃない。それは太陽の残酷さの表れだ。
照りつける太陽に熱を持った髪も、頬を滑り落ちる汗も、総てが不快だ。
あれから一ヶ月経って、世界はいつも通り回っている。
一虎はいないのに。
沸き上がる感情は、オレが抱くべきではない感情だ。そうわかっていても込み上げるこの感情を誰にぶつけることもできず、不愉快な日差しの中を一人で歩くことしかできない。
「なんでだよっ…!」
次々と襲ってくる苛立ちに、思わず知らない家の塀を殴った。ざらついた表面が皮膚を裂こうと、衝撃で拳が痛もうと気にならない。
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