愚か者の秘め事(ヒヨシとモフロナ)吸血鬼が頻繁に出没し、魔都とも揶揄される新横浜の街。
この街には一風変わった相談所がある。
その名も「ドラルク吸血鬼お困り相談所」。
さる名家の血族の高等吸血鬼ドラルクが所長を務め、吸血鬼にまつわるあらゆる相談事に対応する何でも屋――のようなものだ。
吸血鬼は種族の特徴として、享楽主義であることがあげられる。
御多分に漏れずドラルクもその性質を色濃く持っており、日夜繰り広げられるトンチキな事件に首を突っ込んでは、退治人や吸対を巻き込んでのバカ騒ぎに興じる――というのが、『いつもの』ことであった。
さて、一応は高等吸血鬼が運営する事務所、ということで、定期的に警察――吸血鬼対策課の監督が入る。
吸血鬼対策課のヒヨシ隊長である、木下ヒヨシは、その監督の為にドラルク吸血鬼お困り相談所を訪れていた。
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