おじさん🎻と鶴崎先生🐦🎻「今日はよろしくお願いします」
🐦「やっぱりあんたか……こんな変わった字を書くのなんてあんたしかいないよな……一体なんの冗談なんだこれは……」
🎻「……どこかでお会いしたことが?」
🐦「……俺の顔に見覚えは?」
🎻「ないのでこうしてお聞きしました」
🐦「名前も?」
🎻「鶴崎学……さん。……存じ上げないですね」
🐦「だろうな。あんたは有名人だが、俺は違う。ツルはツルでも『じゃない方』のツルだったからな」
🎻「じゃない方……?」
🐦「あんた目当てで押しかけた連中が間違って俺のところに来たことがある」
🎻「そうですか。それはお気の毒でしたね。そういった行為には私も困っていま――、……すみません、それはいつの話ですか?」
🐦「あんたがこっちの大学にいる頃だ。俺もあんたと同じ学科にいたんだよ」
🎻「そうですか。奇遇ですね」
🐦「……おい。なにしてる?」
🎻「レッスンの準備ですが」
🐦「あんたには必要ないだろ」
🎻「必要なのでここに来たんですが」
🐦「なんの冗談なんだ……」
🎻「なにか不都合が?」
🐦「不都合もなにも……俺があんたに教えられることなんかないだろ。大体あんた、向こうに師匠が――いや、違う」
🎻「……」
🐦「今のは俺が悪かった。謝罪する」
🎻「……いえ。それよりレッスンの方は」
🐦「あんた、今さらこんなとこでなにしようって言うんだ」
🎻「だから……レッスンを……」
🐦「……俺の話聞いてたか?」
🎻「はい」
🐦「……もういい。苦情は受け付けないからな」
🎻「はい。よろしくお願いします」
🐦「……いつ見ても惚れ惚れするな」
🎻「あの……私はなんの指示ももらっていないのですが」
🐦「あんたはそのままでいい。……いや。もう少し肩を下げろ。肩凝りになるぞ」
🎻「……なるほど、どうりで……」
🐦「いちいち目くじら立てるほどじゃないが、若干肩当てが低いな」
🎻「……他には?」
🐦「これ以上言うことあるか? ……ああ、皆さんこの人を見本にするといいですよ。体験の方ですけど、経験者さんですから」
🎻「今日はありがとうございました」
🐦「これに懲りたら二度と来るなよ」
🎻「いえ、申し込みの書類をもらいたいのですが」
🐦「……ふざけてんのか?」
🎻「申し込みの書類をもらいたいのですが」
🐦「おい。よく考えろ。いらねえだろお前には」
🎻「……必要だから申し込みたいと言っているんですが」
🐦「必要ねえから言ってんだよ、俺はよ」
🎻「……わかりました」
🐦「おう。とっとと帰れよ」
🎻「受付の方からもらいます」
🐦「は????????」
……というようなやり取りがあったことをおじさんが妙音先生にお話します😊