893と血液売買者の夜の話とか「…よし、採取完了。あなたの血はあなたらしい爽やかな色をしていますね。」
「心配しないで。もう数秒したら目覚めますから。さ、あの人が来る前にとっとと帰りますか。」
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「…ん?あの黒塗りの車は…」
『…(quoの方を見る)』
(やばい、あの人だ。気づかれたかな…)
『おい、そこの緑の』
「…はい、なんでしょうか?」
『今事務所から出てきたが…もしかして今日のゲストのquoってやつか?』
「いかにも、ワタシがquoです」
『こんな遅い時間に出てくるなんてな。それにあいつもまだ来ないんだよ。あいつに何かしたのか?』
「いやいやそんな!実は放送終了後も彼とお話ししてたんですが、いつのまにかこんな時間になってて…彼ももうすぐ出てくると思いますよ」
『…まぁいい。あいつにはあとでみっちり…』
「あなたの姿時々見かけるんですが、あなた彼に対する独占欲強くないです?」
『気のせいだろ』
『ところでお前、サウンドクリエイターの他に本業があるんだって?』
「…なぜそれを?」
『俺の仕事上そういう情報はよく聞くんだよ。なんでもお前は血液売買をやってるんだって?』
「まぁそうですね」
『ちょうどいい。そんなお前にあいつ関連で依頼があるんだが』
「ほう…?なんでしょう」
「なるほどね。それなら心配なく。ここだけの話、それはちょうどさっきやってきたんで」
「夜、時間があるときにうちにいらしてください。ご提供させていただきます」