嘘吐きの心臓『恋になんて興味はない』
なにか期待をもって恋愛に関して質問をして来た美しい綺羅星に、なるべく冷たく返す。
「恋愛が全てではないですものね」
口ではそう言っても、エメラルドグリーンの瞳には気後れした落胆が浮かんでいる。
興味がないなんて、本当は嘘だ。髪に触れて顔全体を見てみたいし、白い玉肌の手や頬はどんな感触だろうと想像した事もある。
話しをする度にこの嘘吐きの心臓は、口から出るものとは逆さまの恋慕という血潮を送り出していた。


(おわり)

空に光るはすべて星　071〜080240626
名字を捨ててあげようか

言っとくが偽名だからな。由来？はじめてナジと会った時、あの廃校の図書室に通されて、たまたま目に付いた本の作者の名前だ、何でもよかったんだ。昔…その小説が好きだった知り合いがいて、俺は彼女と出会うまで、地球にも小説にも特に興味なんか無かったが…喋りすぎたな。ほら子どもは早く寝るんだ

(祝🎉リドさん外伝初登場！記念)


240627
幸福な朝

あ…。起こしちゃった？えへへ寝顔みてた。眉間のしわが伸びないかずっとなぞってたよ。あと無精ひげ、しゃりしゃりしてるな、って。頬ずりされると痛いけど、そっと撫でると気持ちいいね…んん、あんた俺のほくろにキスするの好きだな…俺は、あんたの眉の傷にするのが好きだ。少しでも癒せればいいな