漁火 浅葱について(先生ネタバレ一部有り)クトゥルフの浅葱
綺麗でありたい、美しくありたい。
肉体面ではもちろんだけど、中身精神面においてもそうありたいって願ってるのが浅葱。
人に優しくあれ、誰かを貶しめることはするべからず、努力を怠るべからず、自分を愛せ、誰かを愛せ。
簡単なようで難しい、でも全部出来たらきっとそれは美しいだろうな。って、そんな考えで日々行動してた。
だから愛那ちゃんに対しても優しくしてたし、あまり暴言とか言わせないようにしてた。
誰かの笑ってる顔の方が好き。自然に零れた笑顔は綺麗だもの。
だから最初の切り絵の花冠も愛那ちゃんが喜んでくれるかな?って感じで作ってかぶせた。
あとあの警察と揉めてる二人組のシーンで美しくないからやめなさいって感じで止めてたのは、「人間誰しも綺麗である」みたいな考え持ってるのが関係してる。
「君たちも綺麗なところを持ってるのに、今やってる行動のせいで台無しになってるよ。凄いもったいないからやめよ?」みたいな感じで止めてた。
けど向こうには1ミリも伝わってない。
例え世界が終わっても、最後の最後まで私は「私」であり続けたい。
そんな人だった。
多分あの「正気」の世界で、漁火 浅葱は最期までその信念のもと「私」であることを続けてると思う。
それが狂った行動だとしても「私」はきっとそうするだろうから。
もしロストしなかったとしたら、多分そこにいる浅葱は最初にあの世界に生まれた浅葱とは多少違ったかもしれないけど、それでも浅葱の綺麗なものが好き、二つの意味で綺麗で美しくあり続けたいって考えは引き継がれていたと思う。
多分それが浅葱を形作ってたものだから。