好きなものと苦手なもの。空が明るくなってくると自然と目が覚める。いつものようにフェザー少年は、近くに住む同い年のランドルを誘って村の広場へと向かった。
「フェザー、ランドル、早いな!おはよう」
「おはよう!おじさん!!」
村の中心部は朝から市場が出来ていてそこへ向かう人で賑わっている。
「今日も鍛錬か?ほら、これ持っていきな」
「えっこれ売りもんだろ?いいのか?」
かごに積まれた真っ赤な山からりんごを2つ差し出され、慌てた2人はそれぞれ両手を出し受け取る。
ランドルはすまなさそうに農家のおじさんに聞き返した。
「いいんだよ!これ食ったら元気出るぞ!」
「ありがとう!」
はっはと笑ったおじさんに頭を下げ、礼を言い、フェザーとランドルは目的地へと足を進めた。
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