泣かせる「泣いてる？」
「泣いてねーし」
「ふーん」

言葉とは裏腹に
零れる滴
傷跡を撫でるように
優しく、優しく、

「もし、泣いてたら、なんだってのよ」
「ん？」
「泣かせるような事、すんじゃねー」
「ん、ごめん」
「別に私は泣いてないし
　つーか謝ってるくせに顔笑ってんじゃねーか」
「やっぱ？」
「アンタってほんとムカつく」

泣かせたいわけではないけれど
自分のために泣いてくれることが嬉しくて
いつもの悪態を聞けることが楽しくて
泣いてると認めない、意地っ張りな姿さえも君らしくて愛おしい
喜ばずにいられないし、
やっぱ一人は寂しいな、と改めて思う

「歌姫」
「何よ」
「僕も同じだから」
「何が」
「泣かせるようなこと、しないでよ」
「…努力する」
「歌姫ってば弱いんだから」
「一言余計なんだよ」
「でも、頼りにしてるよ」

約束が難しいのは、お互い承知の上
それでも願って求めてしまう
失わない世界

「ね、手、出して」
「何」
「はい指切り〜」

泣いていたのは明らかなのに
揶揄わない上に
涙を拭う指は優しくて
約束なんて随分とかわいいことをする
おまけに割と素直

「いつもそーなら、可愛げあるのにね」

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徐々に絆されていくまで、もうちょっと
なら良いな
弱い云々、いっつも揶揄われるため、術師としての五条先生は信用していても、割とマジで嫌いな歌姫先生
五条先生がちょい素直になったら、絆されそうな気がします


エド→ウィンの、今度おまえを泣かせるときは嬉し泣きって、ほんといい台詞だな