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    thukikage26

    一次創作の民です。
    二次創作はRevo(SH/LH)、怪盗クイーン、アイマスとかがすきです。
    ここには落書きや進捗を置いていこうと思います。完成品が上がらないのはGALLERIAにあげてるから。
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    thukikage26

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    以前描いたポメアディアン (https://poipiku.com/464/4592666.html) にちょっぴり続きが生えた。

    ##オリジナル

    ポメアディアン「ただいー」
    雑な挨拶をして扉を開ける。
    私、リトは週末になるとアディの家に遊びに来る。今日は金曜日の夕方。鍵は開いてたからアディは家にいるらしい。
    「アディー?」
    しかし、挨拶をすれば必ず返してくれるはずの大きな黒い影はいない。でも上着掛けにロングコートはあるし、机の上に赤い目を隠すサングラスも置いてある。
    「寝てんのかな……」
    夕方頃に寝てるの珍しいな、と思いつつ、けれどさして心配もせず、私は自分に宛てがわれた部屋のある3階へと階段に足をかけた。
    「…………ん?」
    なにやら、高い声が聞こえた気がした。
    気のせいかと思うほど小さく細い声。しかしその音は階段を上る度大きくなって行った。音がかき消されないよう、そうっと足音を立てないよう気をつけて進む。
    そうしてたどり着いた、最上階である3階。声は部屋の中からきこえていた。
    そっと静かに、自分の部屋の戸を開ける。
    部屋の中に、見慣れない小山があった。
    よくよく見れば、小山を構成しているもの自体は、ほとんどが私が見慣れたばかりだ。よく着ている水色のパーカーや、緩めのフィット感が気に入ったジーンズ、あと苦手故触っている時間の長い英単語帳もある。無いと思ったらここに忘れてたんだ。
    そしてその小山の中央、唯一見慣れない黒く毛深い塊がいた。それはしきりに振るえ、そして細い声をあげていた。
    小さな子供が親を求めるような、聞いていて泣きたくなる、悲しい声。
    「………生き物?」
    突然私室に現れた生物に困惑して、私は思わず呟いた。
    すると私の声が聞こえたのか、黒い塊がピクリと反応を見せる。続いて、もさもさがわさわさと動き、小山から顔を覗かせた。
    赤い左目。
    「……えっ、犬?」
    私と子犬らしき物体と目が合う。
    困惑する私を他所に、子犬が目を輝かせるのがわかった。
    「えっ、ちょまっ、わぁ」
    みるみるうちに犬が小山から抜け出し、私の方へ飛びかかる。思わず体制を崩し尻餅をついた私の上に犬がのしかかり、顔をぺろぺろ舐め始めた。豊かな毛並みのしっぽがブンブン振り回される。
    犬を飼ったことがない私でもわかる、見事な上機嫌だ。
    「ちょっと、ちょっとまって……あんたまさか……!」
    テンションうなぎ登りといった調子の犬の顔を、なんとか捕まえおしのける。
    日に当たると赤く反射する黒い毛に、鮮血のような赤い左目、そして私に対する純粋な好意。
    「あんたもしかして、アディ?!」
    子犬の割に大きなポメラニアンらしきその黒い犬は、私の問いかけに元気よく吠えて答えた。
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