THE SELECTED NEW AGE―――僕はずっと、囚われたままだった。
暗く、狭い部屋でずっと。いつからか、なんてもう覚えていない。
頭の中で嗤い声がリフレインする。
「アハハッ!レムナンにピィーッタリの首輪、つけてあげる☆」
ずっと、ずっと、【あの人】の愛玩動物として、管理首輪をつけられて。
「アタシが大事に飼ってあげるんだから。さぁ、今日はどうやって遊ぼうかな」
自分の意志で体を動かすこともままならないまま。
「ねぇ、もっと逃げ回って見せてよ。もっともっと怖がる顔みせてよ、ねぇ?」
体も心も嬲られ、踏みにじられて。僕が怯えて、痛みに顔を歪めるたびに【あの人】は喜悦の表情を浮かべていた。
それでも、這う這うの体で逃げ出して、何年も何年も逃げ回って…やっと、自由を手にしたと思っても。
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