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    Hoopono41030595

    @Hoopono41030595

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    Hoopono41030595

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    アンケート1位だったあずちょも。
    軍パロにしたかったけどちょっと下調べする時間がなかったのでそれはまた今度。
    まずは本丸軸の両片思いなあずちょもです。

    【あずちょも】甘いケーキと共に「もっと、ゆっくりと。ちからがはいりすぎだぞ。山鳥毛。」
    「うむ……。難しい…ものだな。」

    本丸の台所である。
    小豆長光は、木べらでシフォンケーキの生地を混ぜ合わせる山鳥毛の少し後ろに立って、ニコニコとその姿を見守っている。
    逆に山鳥毛はといえば、眉根を寄せ、木べらをぎゅっと握りしめ、必死で生地になるものをかき混ぜていた。

    「だから、そんなにちからをいれたらメレンゲがつぶれてしまう。きのへらは、かたなとはちがうのだぞ。」
    「う…上手くできないのだよ。」

    焦りが見え始めた山鳥毛に小豆が手を重ねる。
    「ほら、もっとてくびをやわらかく。」
    山鳥毛を抱え込むように後ろから、ボウルを支える。
    「こう、こんなかんじだよ。」
    小豆は、山鳥毛の耳元で囁くように指示を出しながら、その手を握りシフォン生地を混ぜ合わせていく。
    「そうそう、じょうずにできてきた。山鳥毛、じょうずだよ。」
    「小豆……。あまり耳元で喋らないでくれ……。」
    みれば、山鳥毛は首筋まで赤く染まっている。
    小豆はそのまま、ニコリと微笑んだ。
    「なぜだい?わたしのこえはきらいかい?」

    「いや……そうではなくて……。むしろ逆……ああ、私は何を言っているんだ!!」

    ボウルを抱えたまま、山鳥毛はバッと小豆の方に向き直る。
    その顔は驚くほど赤く、一瞬目を合わせただけで、すぐにその眼は宙を泳ぎ始めてしまった。

    その様子に小豆がくすりと笑う。
    「さて、ケーキをかたにながしこんで、やいてしまおう。」
    「あ……ああ。」


    しばらくすると、オーブンからはよい香りが漂い始める。
    小豆は手早く生クリームをホイップし、焼きあがったケーキを美しく切り分けると、そこに生クリームを添えた。

    「しかし、またなんできゅうにケーキをつくりたいなんていいだしたんだい?」
    小豆が小さく首をかしげると、山鳥毛は、フォークでシフォンケーキをやわらかくすくい上げて「ほら、口をひらけ。」と小豆の口の前に差し出した。
    「いつも、馳走になっているのでな。こんな形でも礼がしたいと思ったのだよ。私にもまだこんな気持ちが残っていたと思うと、少々気恥ずかしいがな。」

    今度は小豆が真っ赤になる番だった。口を開くと、シフォンケーキが放り込まれる。

    「上手く……できているか?」
    不安そうにでも楽しそうに、山鳥毛が小豆を覗き込む。

    ごくり。

    「あまい……な。」
    小豆はシフォンケーキと共にさまざまなものを飲み込んだ。
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    Hoopono41030595

    MOURNINGくわぶぜの日りたーんに合わせて書いていたのですが、「美しい悲劇」で全て吹き飛んだので、出しそびれた。
    キス魔の豊前くんと、キスするタイミングがわからない桑名くん。
    加減がわからず暴走する桑名くんが大好き。
    桑名江はキスがしたい【くわぶぜ】「おけーり、桑名。今日も畑楽しかったか?」
    ニコニコの笑顔で、豊前が両手を広げて胸に飛び込んでくる。
    僕はそれを、両手を広げて受け止める。
    「うん、いっぱい収穫したよぉ」
    僕が、豊前の身体を引き離すようにして声をかけると豊前は満面の笑顔で「そっか、よかったな」と言いながらその唇に優しくキスをした。


    これは大広間での出来事。


    夕食前のひととき、歓談するもの、テレビを見るものなどたくさんの刀剣男士たちが集う大広間での出来事だ。

    キスをする僕たちに、びっくりするもの。冷やかしの声を上げるもの。にこやかに微笑むものなどその反応はさまざまだが、豊前は、そんなことは全くお構いなしのようだった。

    まあ、僕も豊前のかいた胡坐の膝に、頭を乗せようとしているわけだし、僕たちが恋人同士だということを知らない男士はこの本丸にはいないわけだし、日常の後継だといわれればその通りなのだが……。
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    recommended works

    nanana

    DONE見えないものが見えるようになった🏍の話。
    まだくわぶぜ付き合ってはいない。
    ミュ本丸の話ではないですが、少しだけミュの設定お借りしてます。
    雨落つ庭(くわぶぜ)1.

     ゆめうつつで聞く雨音は鈍くどこか柔らかい。初夏の朝、ましてや雨降りの朝は少し肌寒く、豊前はつい先日薄手にした毛布をしっかりと被りなおす。明けたはずの梅雨が戻ってきた、最近の天気はそんな感じだ。もっとも、やろうと思えば審神者の力で季節さえも操れるこの本丸仮想空間では四季などそんなに意味もないのかもしれない。世の中には常春の本丸もあるという。絶えることなく桜花が降り続くというのに、いつまでたっても満開の桜が咲き続けるのは一種の狂気だ、と思ってしまうのは移り行く四季を愛するここの主に影響されたせいなのかもしれない。
     水分を含んだ空気が起き抜けの眠気を加速させる。どうせ今日は非番なのだこのままもう一度眠ってしまうのも良いかもしれない。人の身を得てからというもの、二度寝と言うものは非常に気持ちが良いものだと知ってしまったのだ。その気持ちよさと走り出したい気持ちを天秤にかけて前者を選んだ。雨で外には出られないのだし、今日はもうのんびり過ごそうと布団に体を完全に預けた。
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