推し(🎴)ぬいかつだんし🔥さん×てん…しゃい的なアイ💲様な🎴くんの話酷暑なるものが過ぎた九月のとある平日。
今が四時過ぎとおやつの時間ももう終わりに差し掛かった時間であろうとも降り注ぐ太陽の光はいまだじりじりとした熱を持ち、その明るさは真昼と同等に健在であった。冷房のきいた店内の床は木材特有の味のある鈍いこげ茶色をしており、よく手入れがされているようで表面にワックスのつやがあった。壁紙は古本のような鈍いクリーム色、天井もまた床材と同じ木材のこげ茶。天井から吊るされた小ぶりのシャンデリアのような照明は年季を感じさせる、いわゆるアンティークと呼ばれる部類のものであった。奥に設置された厨房からはスタッフ同士の会話が聞こえ、何かを炒めている調理中の音も聞こえてくる。会話を邪魔しない音量でピアノの演奏が聞こえる。恐らくクラシックであろう。四時というおやつ時間のピークを過ぎた今、客の入りはまばらで店内に流れる空気もどこかまどろんだものであった。
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