ちゅんちゅんと鳥の囀りが聞こえてくる。
頭をシーツに擦り付けるとゴリゴリとした感触がした。
珍しくデアンが寝ており、どうやら腕枕をしてくれたようで頭の下にがっしりとした腕がある。
彼と同じ目線で顔を合わせるなんてそうないのでなんだか新鮮な感じ。
寝てることをいいことにほっぺたを触ってみたり三つ編みが解けた髪をいじったり。
するともぞりと動き、目がゆっくり開く。
「あ、いざっく…」
「おはよう、デアン。君もそんな顔するんだねぇ」
眠そうな顔で名前を呼ばれ思わず笑ってしまう。
ここにきて随分人間らしくなったなと思い起きあがろうとする。
「っ?!あ、いたたた…いたい…」
「すまない…、無理をさせたようだな」
ずきんっと腰に痛みが響きぼふんっと枕に埋もれる。着替えをとってくるとデアンがベッドを出る。…立てなくなるほどしたかなぁと思い横になるとデアンの背中や肩に沢山の引っ掻き傷と噛み跡がついていて顔が一瞬で熱くなる。爆発したとは言わずとも湯気くらいは出てると思う。
あまりにも居た堪れず布団を被りなるべく見ないようにした。
ぎしりとベッドが沈みなんだ?と顔を出すと、チュッとキスされる。
「へ」
「すまん、…悪戯と言うものをしたくなった。」
そう言ってデアンは顔を緩め、着替えを渡される。起き上がれないので起こしてもらい、着替えると
「アイザック、顔が真っ赤だぞ?」
「なっ、あっ!!もう!笑うなよ!!!!こらっ!君分かって…もー!!!最近意地悪だぞっ!!」
顔を真っ赤にしてる僕を見て珍しく笑い声を上げながら笑うデアンにぽこぽこと対して力が入ってない手のひらで叩く。
パシッと手首を掴まれ引っ張られると、そのまま抱き締められる。ちゅっ、ちゅとキスされてまるで機嫌を直せと言わんばかりにあやされていく。
「も、もうっ誤魔化されないぞ…!」
「む、困ったな…。ならどうすれば機嫌が直る?」
「じ、じゃあ…今日1日僕のことお世話してくれよ。誰かさんのせいで立てないんだから」
「了解した」
そのまま抱き抱えられて行く。
さて、どんなわがままをいって困らせてやろうかな。