練習 小さく息づいていたお前の身体が動かなくなるなんて。
熱く流れていた血が冷え切って、お前の肌に色が無くなるなんて。
信じるものか。お前は死なないはずなのだ。俺と同じだ、そうだろう?
「ザキ、起きろ」
何度ゆすろうともその緑の目は覚めなかった。そんな、笑って俺の名前を呼んではくれないのか?
「俺は、死ねない」
知っている。俺だけが異能生存体だったのだ。お前とは違う個体。ただそれだけ、それだけなのだ。
今、胸にナイフを突き刺して、心臓を抉り出そうとも、俺は死ねないのだ。お前たちのように死ねる日は来るのだろうか?
「死なないお前が欲しかった」
276