ループしている、とヨモツザカは結論した。
何がかといえば、7月31日から8月7日までの一週間を、だ。
いつから始まっていたのかはわからない。恐らく最初の何回かは気付かずループしていたのだろうと思う。
なんせこの一週間は珍騒動の博覧会のようなこの街にしては驚くほど穏やかで、まるで嵐の前の静けさのように静かな一週間だったからだ。
何か大きな出来事があったなら、きっと記憶に残っただろう。けれどそんなこともなく、同じような毎日が、同じように過ぎていっていた。
だから、気付くのが遅れた。
しかし一度『おかしいぞ』と気付いてからの記憶は、薄れることなくはっきりと残っている。
タイムループに気付いてから、これで四周目。
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