『小麦に甘さと酸味とたっぷりのクリームと深煎りを添えて』「あ、来た来た。遅かったねぇスミス」
今回のブレイブナイツの集会場所は、東向きに設けられたオープンテラスのあるレストランで、建物でハワイの眩しい日差しを遮り、涼むことができる絶好のスポットだ。
店内に入ると、中からヒビキが呼んでくれた。
「おせーぞ、のろまスミス」
「私たちもさっき集まったばかりよ」
ヒビキに次いで、アキラとシェリーが声をかけてきた。
スミスはテーブルに向かいながら、ウェイターにドリンクを注文した。
「すまない。朝になってからルルが今日は行かないって言い出して」
席に着き、スミスは朝起きた一連のごたごたを遅れた言い訳に話をし始めた。
3人分の軽めの朝食を用意しながら突然言われた同行キャンセル。曰く、ルル今日やることあるとのことだったが、スミスが部屋を出るときになっても特に何かをしてる様子はなく、ただごろっとソファでぐだついていた。冷蔵庫や食糧庫には特に食べられるものは用意してないぞっと伝えても、やる気のない返事と手だけ振っていってらっしゃいを言うばかりだった。
3063