執着のアルターエゴ+年の瀬も近づく最中、慰安の意味も含めてささやかながらもカルデア内でクリスマスパーティーをしよう。という事になりゴルドルフ新所長も
「日本では師走と言うのだろう?年末は私も色々と忙しいのだよキミィ」
等と言いながらも調理担当サーヴァント達と厨房で一役買っていたりと各々がクリスマスの準備に勤しんでいた。
パーティーに参加するスタッフやサーヴァント達もせっかくなのでとドレスコードを意識したりと楽しみにしているようである。
カルデアのマスター藤丸立香も例外ではなくパーティーに参加するためドレスに身を包み準備をしていた。
その立香のマイルームにサーヴァント蘆屋道満が訪ねて来る。
『マイマスター、僭越ながらこの蘆屋道満。ぱあてぃ会場へマスターをえすこぉとさせていただく為お迎えにあがりました』
何処かわざとらしくカタカナ語を変換したような物言いで道満が話す。
「あ、はーい。ちょっとお願いしたい事があるから入っていいよー」
『では、失礼します。』
そうして部屋に入り互いが普段とは見慣れない装いに身を包んだ姿で対面する。
立香はやや大胆気味なオフショルダーのドレスに身を包み髪型もアップにして首筋やうなじも晒し少し大人びた雰囲気を漂わせている。
道満も日本人離れな長身にスラリと伸びた足、端正な顔立ちにクリスマスということ、また立香に合わせ洋装のセミフォーマルの様な装いでオリジナルであろうタイピンを付けている
「ほぁー、道満て何着ても似合うね」
その姿に見惚れたのか立香はやや赤面して道満を見つめている。
道満も立香を見つめ微笑み
『ンンン、まぁ貴女も馬子にも衣装と…』
「言い方ー」
立香がムスッと頬を軽く膨らます。
『いと、らうたし』
小声で道満が呟く
『ところでお願いとは?』
道満が部屋に招き入れられた理由を聞く
「せっかくパーティーだからアクセサリーを選んで付けて貰おうと思って」
そう言って立香がアクセサリーケースを開く
『ふむ…ではこちら等どうでしょうか?』
数は少ないけれど道満はその中から翡翠色のネックレスを選ぶ。
「アハハ、道満のピアスとお揃いみたいだね」
立香がふわりと微笑む
『その様なつもりは無かったのですが…』
道満に他意はなくそのドレスと立香に似合うと思って選んだのである。
「じゃあ付けて貰えるかな?」
そう言って立香は道満に背を向け首もとを晒す
『いやはや、無用心ですな。その首掻き切ってしまいますぞ』
「やめてくださーい」
他愛の無い会話をするふたり、道満はその体躯に似合わず器用に立香にネックレスを取り付ける。
『しかし些か肌を晒け出しすぎではございませぬか?』
道満は立香に背後から顔を近づけ耳元でそう囁きその首筋に啄む様に口づけをする。
「えっ!ちょ、なにして…」
こそばゆい感覚に立香が身をすくめる
道満は尚も立香の首筋に口づけをし吸い上げ──
噛み付いた。
「~~~~!!??!!」
拍手にも似た肌と肌がぶつかり合う様な音が1度マイルームに響く
そうして立香の首筋にはキスマークと歯形が、
道満の頬には手形がつくこととなった。
首筋へのキスの意味それは《執着》