永遠へ至る道 永遠を手に入れられる喜びに勝る感情などあるだろうか。たとえ切り取られた瞬間がどんなものだったとしても、感謝されこそすれ、文句を言われる筋合いはない。今はまだ不完全でも、いずれ近い将来、“それ”は完全なものとなる。
そうすればもう何を悲しむことも、恐れることもない。焼き付いた胸の痛みに苦しめられる日々に別れを告げられる。私はこれ以上何も失うことがないのだから。
写真機が真の意味で完成して、私はさまざまな人間を写真に収めた。鏡像の中では、老いや病に怯えることもない。何の憂いもない世界、そのはずだ。
私を悪魔だと罵る者がいた。神の名の下にこの所業を責める者も。だがそんな彼らも、今はアルバムの中で仲良く並んでいる。
神がいようといまいと、齎された死は私と半身を引き裂いた。あの時から、私の世界は灰色にひび割れてしまった。瞬きの度に失い続けるような世界に安らぎがあるとするならば、それは永遠の中で君と再会した時だけだ。
私は神に祈らない。赦しを請うこともない。
私は私自身の力で、永遠の箱庭を手にする。