ポラリスで待ち合わせ:烏修1.三雲修の初恋
修が身支度をし、ダイニングへと足を運ぶと、当然のように香澄が茶碗にご飯を盛っているところだった。
タイミングのはかり方、タイムロスのない配慮。こういうところが母のすごいところで出来立てのご飯を食べて欲しいという香澄の思いが伺える。
三雲家の食卓には出汁が染み出るだし巻き卵や芯まで味が入った肉じゃが、少しの焦げ目が香ばしい焼き魚にすりたての胡麻が香るほうれん草の和えものなど、和食を中心としており、朝食にしては少し盛りがいいぐらいのボリューム感で並んでいる。
最近はランク戦の対策などを行うため、玉狛に泊まり込むことも増えてきた。広い家に一人でいることになってしまう香澄に申し訳なさを感じつつ、穴埋めをしているわけではないが自宅に帰ったときは必ず一緒に食事をするようにしている。香澄もそんな状況や修の気持ちを理解してか、修が自宅に戻っているときは修が好きな献立を多く出している。
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