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    有吉ヒナコ

    @arihina_2go

    MHRise/20↑/ウツハン♂・ハンウツ・他ハン♂受け/基本小説たまに絵/

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    有吉ヒナコ

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    ウツハン♂でハンが女体化する話(冒頭のみ)

     始まりは、久々にアイテムボックスを整理しようと思い立った事だった。

    「ヤベェ、これ一日潰れるな……」
    「マメに整理整頓しない旦那さんが悪いニャ」

     手伝いに来てくれた相棒のヒナタにそう言われてしまえば、返す言葉もなく。それでも少しずつ、整理が進んできた頃にソレは起こった。

    「旦那さん、このエキス類はどこに置くニャ?」

     そう言ってヒナタが差し出したのは、狂走エキスやら古龍の血やらが束になったもの。一応どれも密封されてはいるが、万が一混ざったら厄介だ。

    「そうだな、一つずつ貸してくれ。仕分けるから」
    「了解だニャ! じゃあまずはこれを……あっ」

     その時ヒナタが、盛大に手を滑らせ瓶を落とした。更に落ちた一つを拾おうとした拍子に、持っていた全部の瓶を床にぶち撒けてしまう。
     途端、様々なエキスがグチャグチャに混ざり合ったその場所から、勢い良く煙が上がってきた。

    「っ、ヒナタ!」

     咄嗟に俺はヒナタを抱き上げ、煙の届かない場所へと放り投げた。その代わり俺自身は、全身を包んだ煙を思い切り肺へと吸い込んでしまう。

    「ゲホッ、ゲホッ! 何だこれ、意識が……」
    「旦那さん!」

     急激に、遠くなっていく意識。抵抗も虚しく俺はその場に崩れ落ち、そして、全てが闇に染まった。


    「……う、ん……」

     ゆっくりと、意識が浮上する。見えるのは、ゼンチ先生の病院の天井。

    「あれ? 俺……」

     ボンヤリする頭を、精一杯働かせる。何で、俺、こんなとこで寝てるんだっけ……?

    「愛弟子、目が覚めたのかい!?」

     そこに勢い良く視界に飛び込んできたのは、ひどく焦った様子の教官だった。教官は俺の手を取り、矢継ぎ早に言葉を繰り出す。

    「体調は!? 気持ち悪いとか頭痛いとか!」
    「強いて言うならアンタのバカデカい声が耳に痛い……って、ん?」

     そこで初めて、自分の声に違和感を感じる。何だか自分の声のはずなのに、別人の声なような……。

    「これこれウツシ、ちょっと落ち着くニャ。サクヤが余計混乱するニャ」

     その違和感に少し不安になっていると、教官を押しのけてゼンチ先生が顔を出した。いつものんびりしてる先生には珍しく、何やら少し難しい顔をしている。

    「何があったんだ、ゼンチ先生? 俺は一体……?」
    「あー……どう説明したらいいかニャ。まあ、百聞は一見にしかずと言うニャ。……サクヤ、お前さんの体をよく見るニャ」
    「体……?」

     身を起こし、言われるままに自分の体を観察する。すると見慣れた筋肉はどこへやら、肩も腕もほっそりと白く小さくなって。
     トドメに胸元には、胸筋とは明らかに違う膨らみが二つ、ささやかながらも存在を主張していた。

    「え? ……は?」

     恐る恐る、股間に手を遣る。そこには産まれた時からそこにぶら下がっていたはずのモノが——カケラすら、存在していなかった。
     間違いない。これは……。

    「……っなんじゃこりゃああああああああああ!!」

     体が女になっている、その事実を認識した瞬間。俺の口からは、特大の悲鳴が飛び出していた。
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