節分「今日は立春の前日、節分の日!」
「そんな訳で節分大会を開催しまーす」
わーいパチパチ
「やり方は簡単!俺とカラ松が鬼の面被るから鬼は外〜福は内って言いながら攻撃してね」
「俺にもカラ松にも固有結界張ってるから全力でぶち当ててもいいよ」
「はーい」
「…一松?なにも四肢を猫化させなくても…」
「全力でぶち当てたいんで」
「えっ」
「僕もちょっと張り切っちゃおうかな」
「日頃の恨みを晴らす好機…!」
「やーん積極的ぃ!お兄ちゃん嬉しい」
「なんでだよ」
「ぼくどうしよっかな」
「ボクもー」
「ふたりはおそ松兄さん狙ったら?」
「構ってもらえるだけでめちゃくちゃ喜ぶじゃん」
「えっ一松兄さんひとりで大丈夫?」
「大丈夫、アイツはおれが殺る」
「何故だ」
「なんとなく」
「なんとなくっ」
「じゃ、おそ松兄さんの方がふたりが豆当てやすそうだから」
なにせ的がでかい
「なははっ確かに!あっ一回戦終わったらおまえらふたりも俺に攻撃してね」
「そこまで構って欲しいかおそ松…」
「年明けの仕事以降一月はずっと誰かしらに付きまとってるしね…」
今日で構って欲発散されると良いんだけど
「ああ腹が立って来た…!」
「チョロ松兄さーん」
「大丈夫?また熱出しちゃった?」
「熱…」
(呼び起こされる記憶『半纏と風邪』)
「コ ロ ス」
「兄さーん」ぐるぐるっ
「ぐえっ巻き付くのは止めて十四松」
「え〜死ぬのは困るなぁお前らと離れたくない」
「どんだけ構って欲たまってんの」
「これは今日以降も続くだろうな…」
「ボクも当てたら良くなるかな…!」しぴっ
「あートド松投げるの苦手だもんね…」
「じゃあぼくと頑張ろ」
「うん!」
「じゃあ総員!やる気がでてきたところで〜」
「よーい…始め」
ドッ
「くっ速い…やるな一松」
「むかつくから避けんなよクソ松」
「すまん、つい反射で」
「チッ…絶対にぶち当ててやる」
「…あんな感じでか?」
「鬼は外福は内鬼は外は内鬼は外福は内鬼は外福は内鬼は外福は内鬼は外福は内鬼は外福は内鬼は外福は内鬼は外福は内鬼は外福は内」
「す、すごい…!チョロ松兄さんの真面目な性格が早口で呪文唱えながら高速で豆を当てるすご技を生み出してる」
「実況じょうずだね十四松兄さん」
「なははっ本当に成長したねえお前ら」
「まだ全員子供だけど」
ぶちっ
「それやめろっつってんだろがぁ!!!!!!」
「あー…いや…うん…あそこまでは…」
「ははっやはり一松は優しいな」
「しかし急所は虎視眈々と狙って来るんだなっ…」
「まあ…エモノは一発で仕留めてやるのが礼儀って奴ですから」
「お、オレは食料じゃないってぇ…!」
「どーだか」
「当たったらちょっとかじっていい?」主に手羽先
「良くない」
「えー…っと隙ありぃ!」
「のわぁ」
ビスッ
「痛…くはないが目は流石にびっくりするな」
「はい当たったーざまぁみろ」
「そんなっ…お、オレお前に何かしたか」
「いや?言ってみたかっただけ」
「ええっ」
「あ、やっぱ最初によけまくってた罪があったわ」
「目か喉笛か後頭部か腸かち●こか選べクソ松」
「えっ当たっても痛くないんだが罰になるのか」
「つべこべ言うな!さっさと選べ」
「理不尽だぁ」
「チッしゃあねぇなぁ…ご要望に応じて全箇所狙ってやるよ!」
「ええっ言ってないぃ」
「おらっまずはがら空きの後頭部からだ」
バッ
「おらぁ喰らえクソ長男」
ズアッ
「…あっ!お前らそこダメ」
「「えっ」」
ゴッ!!
「あたっ」
「ったた…」
ガバッ
「ごめんチョロ松兄さん、大丈夫?」
「うん、僕は結構包帯巻いてるし平気だよ」
「一松は?」
「おれは獣化してたから…」
「ああそっか、良かったー!」
「双方怪我はないか」
「まあびっくりはしたけど痛みとかはないよ」
「おれも…あれ、おそ松兄さん何してんの」
ぽわっ
“治癒の術”
「…!」
「あー、ずっと黙ってると思ってたら術使う準備してたんだ…」
「全く、怪我してないって言ってるのに」
「まっ念の為ね!」
「流石過保護松兄さん」
「過保護松兄さんって何」
「一松兄さんほんとに平気」
「チョロ松兄さんほんとにだいじょうぶ」
「「うん」」
「…じゃ外で二回戦やろっかー」
「「「「さんせーい」」」」
「…いや待った」
「あんだよクソ松、拷問続行して欲しかったの?」
「いやそうではないが!」
「おそ松、お前二回戦はオレと一松もお前を相手取るよう言ったよな?」
「言ったねぇ」
「という事は…」
にっ
「二回戦のやり方」
「持てる全ての術を駆使して全力で逃避する俺を見つけ出して豆をぶつける以上」
「あああやっぱりぃ!!」
「はっ結局今年もやるのあのクソみたいなやつ」
「僕がどれだけ眼使っても全く通用しないあの」
「首で罠作って足ひっかけようにも姿が見えないし!」
「冷気にもさっぱり反応しない!」
「その上空中から探しても全くもって太刀打ちできず、そもそもの豆を当てる鬼のいない豆まき!というか隠れんぼそのもの」
「なははっ!おまえら全員参加ならじゅーぶん公平だろ!」
「外ならごっつんこしちゃう危険もないし!」
「何よりおまえら全員に構ってもらえるしぃ!」
「最っ高だよね」
「結局そこかぁ」
「じゃっ!がんばってお兄ちゃんの事見つけ出してねぇ」
「よーい…どんっ」
どろんっ
「「「「「………………」」」」」
「「「「「できるかぁ!!!!!!!!!!!」」」」」