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    POIPOI 29

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    CPP 修正済み校正前

    第2話「守りたいもの」プリキュアとなりポコと協力しながら戦うことを決めたあの日から数日、そして今は飲み友であるの若目田暮葉(わかめだ くれは)との飲み会を終え2人一緒に歩く。
    「わかめだー!わかめだ!みて〜!」
    酔った時特有のふわふわとそれでいてキラキラとはしゃいだような声を上げなしながわかめだを呼ぶ。
    「なに。」
    なしなの言葉にわかめだが歩いていた方向から顔を振り向きふわりと黒髪のショートを揺らす。
    『あなたの心ア〜〜ンロック!!』

    そうドヤ顔で決めゼリフを言い放ちプリキュアの衣装へと姿を変えたなしなが目の前に立つ。
    「飲みすぎて幻覚見えてきた、よし解散。」
    「ポ、ポコーーー!なしな何してるポコ!」
    「あれれ?ポコ?出てきちゃだめじゃなーい。」
    「違うポコそうじゃないポコなしな自分の姿をちゃんと見るポコ!」
    飲みすぎたと頭を抑え目をつぶるわかめだの前に焦りに瞳を揺らすピンク色の動くぬいぐるみが姿を現す。

    「……幻覚第2弾?」

    ーーーーーーーーー
    「っていうことなんだポコ!」
    「ご、ごめんなさい。」

    ポコと名乗るピンク色の生き物?の説明いわくなしなはプリキュアという正義の味方的なものになったらしい。
    「つまりその説明だと私もプリキュアにならないとなしなの記憶を忘れないといけないってこと?」
    「ポコ!」
    ごめんなさいぃと酔いも多少は冷めてきたのか涙目でわかめだを見つめるなしなと目が合う。
    「面倒臭いから良いや。」
    「っ!」
    「ねむい、かえる。」
    「やだやだやだぁ、私一人じゃ戦えないよ〜〜〜。」
    歩き出そうとするわかめだの腰に泣きながら抱きつくなしな。
    「はーなーれーろ!」
    「やだ!!プリキュアになるまで帰さねえから!」
    (こいつ!!)

    最終的になしなのしつこさに根負けしたわかめだがポコと向き合う。
    「なんか増えてる。」
    「え、だーれ?」
    なしなまでも不思議そうに首をかしげている。
    「フガだフガ!」
    さっきまでいた小さな生物に加え四角めの猫のようなシルエットをしたオレンジ色の子も集合している。
    「フガもポコと同じでプリキュアの力を地球人に渡すことができるんだフガ!……ポコずっと探してたんだフガよ!」
    なしな達に説明を終えたフガがじろりとポコを睨む。
    「フ、フガ怒らないでほしいポコ!」
    その会話を横目にわかめだがその2人の妖精に話しかける。
    「この子に触って、これを持てばプリキュアになれるんだね。」
    なしなと同じ虹色のパスケースのその多彩の中でわかめだの瞳と同じ緑色がきらりと輝く。
    「フガ!」「ポコ!」
    「よろしくお願いします?」

    真剣な顔をしているように見えて、そう、わかめだもしっかり酔っていた。

    ーーーーーーーーー
    「頭いた、変な夢だったな昨日飲みすぎたかも……。」
    いつものベッドいつもの部屋、見慣れたはずのテーブルの上に座る見慣れないオレンジ色の猫のぬいぐるみ。

    「おはようフガ!!」
    「夢じゃない…最悪だ……。」

    ーーーーーーーーー

    昨夜別れたばかりではあるがプリキュアについてこの子について質問するためなしなをナシバへと呼び出す。
    「そもそもプリキュアってなにすればいいの。」
    「昨日ポコが説明してたじゃん。」
    「よく覚えてない酔ってたし。」
    「えぇあんなに「いいじゃん!」ってノリノリで変身しておいて?!」
    「は?」
    「ごめんって。」
    「なしながいるなら私何もしなくていいでしょ何もする気ないから頑張ってね。」
    「ばかめだ!あほめだ!」
    「2人とも敵の気配がしてきたポコ!」
    「手を貸してほしいフガ!」
    2人の軽口が続く中、ぬいぐるみになりきって バックに入っていたフガとポコが話しかけてくる。
    「見せるのが1番ね!わかめだ!いくわよ!」
    「…はいはい。」
    プラスチックのコップをダストボックスに捨て、初めだけ、と仕方なくポコ、フガ、なしなの後をついて行く。

    『あなたの心 アンロック!』
    二体の敵の姿を見つけなしながすぐにプリキュアへと変身する。
    「錠前〜〜スペシャルキッーク!」
    「あれが…プリキュア。」
    可愛らしい黄色いスカートを揺らし果敢にも敵に立ち向かう錠前の姿を見る。

    「キャー!!」
    敵のカウンター攻撃により飛ばされた錠前がわかめだの近くに倒れ込む。
    「えぇ……。」
    「うっさい!私だって初心者なの!てかちょっとなんで変身してないのよ。」
    「変身の仕方なんてわかんないし…それに。」

    ナシバで錠前は自分がプリキュアになったときの事を話してくれた。
    「むずかしーことはよくわかんないけど。プリキュアになったとき初めてちゃんと自分と向き合えた気がしたんだ、戦うのはちょっと怖かったけどさ。」
    実は夢だったしね。にやりと錠前は笑った。

    錠前のような正義のヒーローのような志も決意も何も無い自分がプリキュアになったとき今の錠前みたいに前を向けるかわからない。
    黒い自身の髪に指が触れる。
    錠前と話してる間に敵が目標を変えたのか×××街の方へと歩き出す。
    歩く街の方向にわかめだが意識を向ける。
    思い浮かぶのはいつも見慣れた清潔なエプロンを着て笑顔で料理を並べてくれるあの子の姿。ボロボロになりながらも敵に立ち向かう錠前の姿、自分の中の答えはまだ出ない。
    「わかめだ!!」
    「〜〜〜っフガ手を貸して!」
    「任せるフガー!クレソン!自分の心の声をきいて!!」

    『せーのっ!カロテン、ビオチン、ビタミンC、鮮やかミドリを届けちゃう!!』

    鮮やかな緑のヒールと燕尾服にも似たスーツスタイルを着こなし、頭には小さな帽子から双葉が揺れる。
    【‪クレソン若目田!キュアクレソン‪誕生!!】

    慣れ親しんだヒールがカツンと地面を鳴らす。
    「なしな、私があんたを守るから攻撃は任せた。」
    「いいね、やっぱり似合ってるよ☆
    よーし、ワタシに任せて!」

    ーーーーーーーーー
    「わかめだー!」
    初めての敵との戦いの想像以上の疲労にクタクタになるクレソンに錠前がハイタッチを促す。
    「ん。」
    「錠前もクレソンもお疲れ様だフガ!」
    「がんばったポコ〜!!」
    「わかめだ!一緒に戦ってくれてありがとう!」
    錠前の手に小さな2つの手が追加で重なる。

    「うん、私も守りたい大切なものがあるから。なしな、フガ、ポコ、私に守れる力をくれてありがとう。」
    クレソンが照れくさそうに笑顔を向ける。

    「わかめだ気になってたんだけど野菜苦手なくせにクレソンって……。」
    「なしなうるさい。」


    「もう!野菜もちゃんと食べないとだめなんだから!ね、みて!クレソンってこーんなに栄養たっぷりなんだって。」
    手のひらいっぱいに草を持ってにこりと笑顔を向けるその姿、守りたいと願った時思い浮かんだその人に言われたその言葉が頭をよぎったのはヒミツの話。




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