Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    @t_utumiiiii

    @t_utumiiiii

    ・オタクの二次
    ・文章の無断転載・引用・無許可の翻訳を禁じています。
    ・Don't use, repost or translate my Fanfiction Novel without my permission. If you do so, I ask for payment.

    ☆quiet follow Yell with Emoji 🍰 🎈 🎁 🍮
    POIPOI 148

    @t_utumiiiii

    ☆quiet follow

    スカートの中の作り込みがないから絶対パンツ見えない心眼の「甘いケーキ」衣装をデザインしたのがパティシエ(リッパー)だということを知ったできるだけサバイバーのパンツとか見たくないキーガンさんと「あれは衣装というかケーキなんだからパンツとか見える訳ないでしょ」というスタンスのリッパー リパ書記? ※日記のないキャラクターの言動を捏造 ※ハンター・サバイバーが全員荘園で生活しているタイプの自由な荘園妄想

    「甘いケーキ」をめぐる(リパ書記) 荘園に縛り付けられた亡霊のようなものでもあり、荘園で幾度となく行われる「試合の再現」の監管者としての役割も担わされているハンターたちが時折居館で顔を合わせると話題になるのは、やはり、お互いに共通する職責である試合の再現、つまりは、招待客としてこの荘園に囚われているサバイバーに関することが多い(ハンターの中には、この荘園に訪れこの職責を負わされる以前、要は生前に近しい経歴のことを平然と相手に尋ねてくるようなデリカシーを欠いたものも居るが、彼らの多くは、いきなり相手に込み入った質問をして、迂闊に逆鱗に触れるべきではないという良識を持っているということの現れでもある。)。例えば(特に最近、この荘園を訪れて日の浅い)サバイバーたちの忌々しい能力や、それらが連れているペット。そして彼らの服装である。
     丈の長くないスカートを与えられている女性サバイバーについて、「スパッツ等を支給するべきだ」と渋い顔をするハンターは少なくない。勿論、「お人形の下履きが見えたところでどうでもいい」と涼しい顔をしているものもいるが、多くは「見目が人形であってもきまり悪い」や、「見たくもないものを見せつけられて困る」というものが多く、さらに女性ハンターは、彼女らがかつて受けた教育もあって、尻を丸出しにしながら藻掻くサバイバーの姿を指して「はしたない」と憤ることさえあった。
     そういった意見を持つ者の間で評判が良いのは心眼の衣装であり、それらは心眼本人の特性もあってか、あまり活動的な動きが想定されているものではなく、荘園主の趣向か得てして露出度が上がりスカートの丈も短くなる高レア衣装においても、彼女のロングスカートの丈が短くなることはない。故に、風船に括った本人がばたばたと手足を藻掻かせたところで、人間を模して作られた人形とはいえ、プライベートパーツを無理に目の当たりにさせられてしまって妙にばつの悪い気分(それは、動物が目の前で座り込んで排泄をしている現場を目の当たりにしたようなものだ)にさせられることもないのだ。彼女に与えられている衣装の内、唯一スカートが膨らんで、ともすればその中を開陳されかねないシルエットを持つケーキの衣装といえば、スカートの下の部分がすっかり埋められていて、それを着用している彼女が、ハンターの獲物で殴り飛ばされて地面に頭から突っ込み大袈裟に転ぼうが、風船に吊り下げられて藻掻こうが、その場で楽し気に寝そべろうが、その内側が見えることはなかった。

     それをデザインしたのは荘園主ではなく、ハンターの面々の内の一人であるあのリッパーであるという話を聞いたとき、書記官の役職を持ち、紆余曲折あって、今はこの荘園でハンターの役職を宛がわれている書記官ことキーガンは、率直に意外だと感じていた。リッパーはこの手の問題(言うなれば「女性サバイバーの露出問題」)には全く無頓着どころか、むしろそれを楽しむような下世話な性質があり、キーガンが本件について意見を伺い(ハンターの中でもその手の事柄にもっとも潔癖な誠実であったキーガンは、「試合における風紀を維持する」という名目で荘園主に対し、無闇矢鱈に露出の多い衣装を配り回るべきではないという請願を試みる為、一定年齢以上の各ハンターに意見を求め、賛同を得られる場合は署名に協力を依頼して回ったことがあった。)にアポイントメントを取って彼を訪れたような時には、「衣装によって下着が作り込まれている辺り、荘園の主も、何というか、マメな方ですよねぇ」と言って、蝋で固められたような口をぱっくりと開いて、まるで亡霊そのもののような不気味な笑い顔を晒し、キーガンはその反応をある程度予期していたとはいえ、やはり不愉快に感じたことを覚えている(なお、その後彼女の尽力によって作成された請願書には、彼の名前は連ねられないまま提出され、それに対する荘園主代理ことナイチンゲールからの受理の返事のみがあり、それから今に至るまで、具体的な対策は見られない。)。
     キーガンが考えるに、あのリッパーがデザインをしたのであれば、ともすればより悪趣味な、良識を持つ者から見ればどうにもばつの悪いような「芸術的センス」に溢れるものになることも想像できない訳ではない。それが、高レアの中では随分と風紀を保ったデザインの作り手であるということは、何ともまあ意外なことだという印象が彼女の中に先走り、続いて(そういう趣向なのではないか)という推理が後に続いた。つまり、彼にとっては「隠されているものを暴くのがより良い」と感じられるのではないか、ということだ。でっぷりと蓄えた彼女の努力の象徴である肉椨を動かしつつ、キーガンは生気の無い灰色の眉間に、長年を職務に捧げた老紳士顔負けの重々しく厳しい皺を寄せて、自分の想像に対する不快感を表明したが、それと共に、彼のその趣味を利用できるかもしれない、というところに思い至ったのも事実である。
     そこで、「荘園主に対する提案事項として使用させていただきたく、もし許容いただけるのであれば、女性サバイバーをモデルにした衣装デザイン案をいくつか頂きたい(3~5案目途)」という趣旨の手紙をキーガンはしたため、ナイチンゲールを介してリッパーに宛てた。彼の趣味が「隠してあるものを暴く」というところにあるのであれば、狩りを楽しむ彼からは、「一見して」極端に露出度の低い衣装(そして負傷状態になるにつれてはだけていくような悪趣味なそれ)が提案される可能性が高い。彼にとっての真意はどうあれ、荘園主が取り入れるデザインの中に、そのような“配慮”の種を蒔くことができるのならば、それはそれで一案だろう。彼が「過去にサバイバーの衣装をデザインした経験がある」ということも重要だった。前例のある者からの意見が取り入れられる可能性というのは、少なくともそういった前例を持たない者のそれよりも高く見積もられるだろう。

     後日、キーガンに与えられている居室の前に、リボンの掛けられた小箱が置かれていた。職業柄厳格に手順を踏む癖のある彼女は、一見して彼女への届け物に見えるそれを持ってまずナイチンゲールに確認したが、荘園主の代理のように振舞う仮面の淑女は、そのような品物を預かった覚えはないという。つまりこれは、送り主の手によって直接、キーガンの客室前に届けられたということだろう。その時のキーガンには一つ心当たりがあり、その小箱をそのまま「不審物」として処理してしまうこともできなかった。彼女にとってあまり喜ばしくない差出人の署名が、リボンの裏に刻まれている。つまり、リッパー――先日彼女から衣装デザインの提案を依頼した相手であるその人物の趣味は、彼女に限らず、法を遵守することを内面化した多くの善民には、決して認容し得ないものである――が、そもそも彼に何らかの提案を求めたのはこちらであるし、その上、彼がこちらの望むようなデザインだけを大人しく差し出してくるような相手でもないことは、彼女としても最初から承知のことではある。その人物は無論、素行と来歴に重大な懸念のある対象ではあるが、今や彼女自身にもハンターの身分が宛がわれていることも安心材料の一つである。この荘園で、ハンターでいる限り、名目上は、彼女を狩りの獲物とするものは現れ得ない――キーガンは日頃その巨躯を支えるとともに、試合の再現では異能を振るうために用いる己の杖を、日頃使用する執務机の脇に置かれた袖机の上の定位置に丁寧に置くと、不衛生物が詰まっている可能性を考慮し、素手ではなく、室内の暖炉に差し込まれた火箸を用いて開いた。

     すると、箱の中には、亡霊となり生者の時と比較すると二周りも膨らんだ彼女の身体で手にしてもしっくりと馴染む大きな、そして真新しい裁ちバサミが、箱に隙間なく詰められた白い綿の中に埋められて、銀色に光っていた。同封されたカードに書き付けられているのは、ほんの数行だ。心眼のケーキ衣装は「パティシエ」としての作品であって、それは自分の美意識が忠実に再現されたものではない――つまり、あれはあくまで「ケーキらしい」ドレスを模ったものであって、そこに彼の理想が表現されているわけではない――ということ、そもそも自分は衣装に大した興味を持っていないこと。「彼女たち」が纏う布は、例えるならば、プレゼントボックスを覆う包み紙のちょっとした趣向の違いに過ぎず、それが多少魅力を増減することはあっても、自分が目当てとしている中身の本質や芸術性を云々するものではないと彼の筆致は流暢に続けられる。
    「貴女が問題視しているような衣装を纏う「彼女たち」を開いたところで、そこには紛いものしか存在しないでしょう。真に哀れむべきは、無様に足掻く中で必要以上の無体を晒す人形のことよりも、いつ終わるとも知れず、綿を振り回してお人形遊びに興じることを義務付けられている我々でしょう。下手に狩りの真似事を強いられている私は、日々乾いています……貴女のあの夜を、私が忘れたことは片時もありません。」
     それから、「貴女とは、また是非にお会いしたいものです」と締めくくられる手紙を、キーガンは証拠品よろしく元通りに折り畳もうと試みたのだが、腹を切り開かれる感触を否応なしに呼び覚まされ不随意に震える手が、知らぬ間にそれを握り潰していた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🎂🎂🎂
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    @t_utumiiiii

    DOODLE公共マップ泥庭

    ※日記のないキャラクターの言動を背景推理等から捏造
    ※捏造荘園設定
    一曲分(泥庭) 大勢の招待客(サバイバー)を招待し、顔も見せずに長らく荘園に閉じ込めている張本人であるのだが、その荘園主の計らいとして時折門戸を開く公共マップと言う場所は、所謂試合のためのマップを流用した娯楽用のマップであり、そのマップの中にもハンターは現れるが、それらと遭遇したところで、普段の試合のように、氷でできた手で心臓をきつく握られるような不愉快な緊張が走ることもないし、向こうは向こうで、例のような攻撃を加えてくることはない。
     日々試合の再現と荘園との往復ばかりで、およそ気晴らしらしいものに飢えているサバイバーは、思い思いにそのマップを利用していた――期間中頻繁に繰り出して、支度されている様々な娯楽を熱狂的に楽しむものもいれば、電飾で彩られたそれを一頻り見回してから、もう十分とそれきり全く足を運ばないものもいる。荘園に囚われたサバイバーの一人であるピアソンは、公共マップの利用に伴うタスク報酬と、そこで提供される無料の飲食を目当てに時折足を運ぶ程度だった。無論気が向けば、そのマップで提供される他の娯楽に興じることもあったが、公共マップ内に設けられた大きな目玉の一つであるダンスホールに、彼が敢えて足を踏み入れることは殆どなかった。当然二人一組になって踊る社交ダンスのエリアは、二人一組でなければ立ち入ることもできないからである。
    5388

    @t_utumiiiii

    DOODLE※日記のないキャラクターの言動を背景推理等から捏造
    ※捏造荘園設定

    マーサが香水使ってたらエブリンさん超怒りそう みたいな
    嫌いなもの:全ての香水の匂い(広義のウィラマサでエブマサ) チェス盤から逃れることを望んだ駒であった彼女は、空を飛び立つことを夢見た鷹の姿に身を包んでこの荘園を訪れ、その結果、煉獄のようなこの荘園に囚われることとなった。そこにあったのは、天国というにはあまりに苦痛が多く、しかし地獄というにはどうにも生ぬるい生活の繰り返しである。命を懸けた試合の末に絶命しようとも、次の瞬間には、荘園に用意された、自分の部屋の中に戻される――繰り返される試合の再現、訪れ続ける招待客(サバイバー)、未だに姿を見せない荘園主、荘園主からの通知を時折伝えに来る仮面の〝女〟(ナイチンゲールと名乗る〝それ〟は、一見して、特に上半身は女性の形を取ってはいるものの、鳥籠を模したスカートの骨組みの下には猛禽類の脚があり、常に嘴の付いた仮面で顔を隠している。招待客の殆どは、彼女のそれを「悪趣味な仮装」だと思って真剣に見ていなかったが、彼女には、それがメイクの類等ではないことがわかっていた。)――彼女はその内に、現状について生真面目に考えることを止め、考え方を変えることにした。考えてみれば、この荘園に囚われていることで、少なくとも、あのチェス盤の上から逃げおおせることには成功している。
    8097

    @t_utumiiiii

    DOODLEクリスマスシーズンだけど寮に残ってる傭兵とオフェンスの象牙衣装学パロ二次妄想ですが、デモリー学院イベントの設定に準じたものではないです。
    the Holdover's Party(傭兵とオフェンス ※学パロ) 冬休み期間を迎えた学園構内は火が消えたように静かで、小鳥が枝から飛び立つ時のささやかな羽ばたきが、窓の外からその木が見える寮の自室で、所持品の整理をしている――大事に持っている小刀で、丁寧に鉛筆を削って揃えていた。彼はあまり真面目に授業に出る性質ではなく、これらの尖った鉛筆はもっぱら、不良生徒に絡まれた時の飛び道具として活用される――ナワーブの耳にも、はっきりと聞こえてくる程だった。この時期になると、クリスマスや年越しの期間を家族と過ごすために、ほとんどの生徒が各々荷物をまとめて、学園から引き払う。普段は外泊のために届け出が必要な寮も、逆に「寮に残るための申請」を提出する必要がある。
     それほどまでに人数が減り、時に耳鳴りがするほど静まり返っている構内に対して、ナワーブはこれといった感慨を持たなかった――「帝国版図を広く視野に入れた学生を育成するため」というお題目から、毎年ごく少数入学を許可される「保護国からの留学生」である彼には、故郷に戻るための軍資金がなかった。それはナワーブにとっての悲劇でも何でもない。ありふれた事実としての貧乏である。それに、この時期にありがちな孤独というのも、彼にとっては大した問題でもなかった。毎年彼の先輩や、或いは優秀であった同輩、後輩といった留学生が、ここの“風潮”に押し潰され、ある時は素行の悪い生徒に搾取されるなどして、ひとり一人、廃人のようにされて戻されてくる様を目の当たりにしていた彼は、自分が「留学生」の枠としてこの学園に送り込まれることを知ったとき、ここでの「学友」と一定の距離を置くことを、戒律として己に課していたからだ。あらゆる人付き合いをフードを被ってやり過ごしていた彼にとって、学園での孤独はすっかり慣れっこだった。
    5375

    @t_utumiiiii

    DOODLE象牙衣装泥庭二人とも怪我してるみたいで可愛いね🎶という趣旨の象牙衣装学パロ二次妄想(デモリー学院イベントの設定ではない)です
    可哀想な人(泥庭医 ※学パロ) 施設育ちのピアソンが、少なくとも両親の揃った中流階級以上の生徒が多いその学園に入学することになった経緯は、ある種“お恵み”のようなものであった。
     そこには施設へ多額の寄付したとある富豪の意向があり、また、学園側にもその富豪の意向と、「生徒たちの社会学習と寛容さを養う機会として」(露悪的な言い方になるが、要はひとつの「社会的な教材」として)という題目があり、かくして国内でも有数の貧困問題地区に位置するバイシャストリートの孤児院から、何人かの孤児の身柄を「特別給費生」として学園に預けることになったのだ。
     当然、そこには選抜が必須であり、学園側からの要求は「幼児教育の場ではない」のでつまりはハイティーン、少なくとも10代の、ある程度は文章を読み書きできるもの(学園には「アルファベットから教える余裕はない」のだ)であり、その時点で相当対象者が絞れてしまった――自活できる年齢になると、設備の悪い孤児院に子供がわざわざ留まる理由もない。彼らは勝手に出ていくか、そうでなければ大人に目をつけられ、誘惑ないしだまし討ちのようにして屋根の下から連れ出されるものだ。あとに残るのは自分の下の世話もおぼつかないウスノロか、自分の名前のスペルだけようやっと覚えた子供ばかり――兎も角、そういうわけでそもそも数少ない対象者の中で、学園側が課した小論文試験を通ったものの内の一人がピアソンだった。
    12853

    recommended works

    @t_utumiiiii

    DOODLE #不穏なお題30日チャレンジ 1(2).「お肉」(傭オフェ)
    ※あんまり気持ちよくない描写
    (傭オフェ) ウィリアム・ウェッブ・エリスは、同じく試合の招待客であるナワーブと共に、荘園の屋敷で試合開始の案内を待っていた。
     ここ数日の間、窓の外はいかにも12月らしい有様で吹雪いており、「試合が終わるまでの間、ここからは誰も出られない」という制約がなかろうが、とても外に出られる天候ではない。空は雪雲によって分厚く遮られ、薄暗い屋敷の中は昼間から薄暗く、日記を書くには蝋燭を灯かなければいけないほどだった。しかも、室内の空気は、窓を締め切っていても吐く息が白く染まる程に冷やされているため、招待客(サバイバー)自ら薪木を入れることのできるストーブのある台所に集まって寝泊まりをするようになっていた。
     果たして荘園主は、やがて行われるべき「試合」のことを――彼がウィリアムを招待し、ウィリアムが起死回生を掛けて挑む筈の試合のことを、覚えているのだろうか? という不安を、ウィリアムは、敢えてはっきりと口にしたことはない。(言ったところで仕方がない)と彼は鷹揚に振る舞うフリをするが、実のところ、その不安を口に出して、現実を改めて認識することが恐ろしいのだ。野人の“失踪”による欠員は速やかに補填されたにも関わらず、新しく誰かがここを訪れる気配もないどころか、屋敷に招かれたときには(姿は見えないのだが)使用人がやっていたのだろう館内のあらゆること――食事の提供や清掃、各部屋に暖気を行き渡らせる仕事等――の一切が滞り、屋敷からは、人の滞在しているらしい気配がまるで失せていた。
    3412