おやすみベイビー 寡黙なマンダロリアンが、星の海を渡る。視界は良好、敵機なし。穏やかな飛行だった。
マンドーはふと、自分の体に目をやった。彼の誇りであるベスカーの鎧は薄汚れ、マントには血がしみ込んでいる。治療してもらったおかげで痛みなどはないが、喧噪から離れ一息つくと途端に気になり始めた。恐らくヘルメットの中も血まみれだろう。髪は血で固まってしまっているに違いない。
船を自動操縦に切り替える。さっさと落としてしまおう。今の今まで忘れていたが、腹も減った。食糧は何が残っていたかと思考を巡らせながら、マンドーは操縦席を降りた。
「あぅ」
小さな喃語が聞こえた。赤ん坊だ。彼を乗せていたホバープラムは壊れてしまったから、どこか居心地が悪そうだった。もし船が攻撃でもくらったらとたんに椅子から転げ落ちてしまいそうだった。
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