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    あめつき

    @uduki_ugetsu

    留が右の話を書いたり、忍の.5の感想や派生妄想を書いたりする人
    たまに絵を描くかも

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    あめつき

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    忍ミュ10弾好きなだけどモヤモヤする部分があったのですが、10弾円盤に入っていた特典の春日井公演を観てこういう感じなら自分の解釈の六はに近いかなと思ったifを勝手に書きました。自分を納得させるためだけの文章です。(セリフは舞台ママではありません)
    伊作が六年生なのに周り(自分のチーム)のことを考えてない様に感じられるのが何だか、うーんって思っていたので。

    めんどくさい六はオタクが自分を納得させるためだけに書いた忍.ミュ10弾のif(補足)長次の叫び声が聞こえたシーンから始まります。


    昨夜の雨も止み、チームぴよこちゃんもきのこ岳へと再び進み始める。そんな中伊作の耳に誰かの叫び声が聞こえた。
    「今何か聞こえなかった…?」
    伊作は記憶の中にあるその声に同級生の一人だと思い至る。
    「あの声は…長次!」
    普段近くに寄らねば聞こえないほど静かに話す、あの中在家長次が大きな声を出すということに伊作は胸に一抹の不安を覚える。
    「長次たちに何かあったのかもしれない」
    「中在家先輩のいるチームに…、あのチームにはきり丸もいます。心配です…」
    伊作の発言に同じクラスでいつも一緒にいる乱太郎やしんべヱが顔を曇らせた。二人の心配を晴らすためと留三郎は安心させようとする。
    「大丈夫だ乱太郎、ぽぽたんには仙蔵がいる完璧なはずだ」
    長年同じ学舎で過ごしてきた信頼できる同級生の存在はおそらく一緒にいる一年生のきり丸のことを考え無理な行程は進まないはずだ、そう考えている留三郎とは裏腹に伊作は胸の内に浮かんだ暗い影を払拭できずにいた。
    「でも今の声…」
    伊作としては長次たちのチームの中の誰かが怪我をした可能性に、駆けつけて治療しなければという使命感が生じた。しかしこれが何か策略を立てていたドクタケの罠ではないという確信がある訳でもない。伊作が逡巡していると乱太郎が側へと駆け寄り強く訴えかけてくる。
    「先輩行きましょう…!」
    真剣な眼差しの乱太郎の目を見とめた後自分を納得させるように頷き留三郎の方を向く。
    「留三郎、僕長次の元へ行くね」
    「伊作!今は競技中だぞ!」
    「怪我してないか確認したらすぐに戻ってくるから」
    「すぐにって…、昨日の雨できのこ橋の方向への道は寸断されている可能性もあるんだぞ!」
    「大丈夫」
    「大丈夫じゃない!!何でお前はっ…いつもいつも人のことばかり考える!自分が怪我したらどうするんだ!今はチームで行動しているんだぞ!!」
    伊作には留三郎の言っている意味は充分わかっていた。忍びとして考えるなら自分の味方のことを考え、一人で勝手に行動するなど言語道断である。六年間忍たまとして過ごしてきたなかでそのことが理解できていない訳ではなかったがそれ以上に、今横にいる乱太郎のように純粋に怪我をしている人を放って置けないという、六年間培った保健委員の精神を無視することはできなかった。
    「でも…、それでも僕は保健委員だから」
    静かにそれでもはっきりと告げられたその伊作の言葉に留三郎は何も言えなくなる。留三郎としても全く長次たちが心配じゃない訳ではない。その上こうなった伊作は梃子でもその意志を曲げないことなどこの数年同室として過ごしてきたことで痛いほど知っている。自分達のこと、長次たちのこと、運動会に参加して不穏なことを企てているかもしれないドクタケのこと、全てを考慮してごちゃ混ぜになった思考を投げ捨てる。
    「…っぁあもう!わかった!行け!」
    「ありがとう」
    「…お前が、怪我するんじゃ…ないぞ」
    「うん」
    走り去っていく伊作とその後ろを追いかけていく乱太郎の背中を見ながら留三郎は一番最悪なパターンを考える。
    「守一郎、しんべヱを頼む」
    嫌な予感がする、この運動会で何かが動き出している。忍たまとしてすべきことを成しに留三郎は走り出した。
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    あめつき

    CAN’T MAKE彼らの時代の死生観ってどんなだろうって考えてたら暗い話になったやつ。卒業後どこかに勤めてる設定。
    俯瞰的な文章を書けるようになりたいのに一人称擬きを書いてしまった。
    実際の伊作くんはこんなうだうだ考えなさそうだし、そもそも忍者よりも町医者とかになってそこそこ平和に暮らしてそう。てかして欲しい。
    memento mori人は死んだら何処へ行くのだろう。
    どこかの坊主の教えでは、仏となって浄土で往生すると言っていた。最近南蛮から渡来した信仰では、信じ祈れば神の身元へと導かれるらしい。

    伊作はどこか上の空になった頭でそんな聞き齧った程度のことを考える。手元は未だ血に塗れ、持っていた苦無を取り落としそうになる。こと切れる前の人間を前に物思いに耽る。
    どうして忍者になろうとしていたのか、初心なんて今はもう思い出せない。いや、そうではない。覚えているがあの頃の自分が思い描いていた未来と、今目の前にある現実は酷く乖離していてここまでの道程に対して疑心を抱く。

    忍びの術を学ぶ場所で、伊作は忍術だけでなく医術を学んだ。よっぽど向いていたのか六年間で十分すぎる知識を修めた。医術は人を生かすことを知ると同時に、どうすれば人は死ぬのかということを他の何よりも直接的に彼に知らしめた。これから戦乱へと身を投げる彼にとってはこの上無く有利になる知識であった。
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    あめつき

    SPOILER忍ミュ10弾好きなだけどモヤモヤする部分があったのですが、10弾円盤に入っていた特典の春日井公演を観てこういう感じなら自分の解釈の六はに近いかなと思ったifを勝手に書きました。自分を納得させるためだけの文章です。(セリフは舞台ママではありません)
    伊作が六年生なのに周り(自分のチーム)のことを考えてない様に感じられるのが何だか、うーんって思っていたので。
    めんどくさい六はオタクが自分を納得させるためだけに書いた忍.ミュ10弾のif(補足)長次の叫び声が聞こえたシーンから始まります。


    昨夜の雨も止み、チームぴよこちゃんもきのこ岳へと再び進み始める。そんな中伊作の耳に誰かの叫び声が聞こえた。
    「今何か聞こえなかった…?」
    伊作は記憶の中にあるその声に同級生の一人だと思い至る。
    「あの声は…長次!」
    普段近くに寄らねば聞こえないほど静かに話す、あの中在家長次が大きな声を出すということに伊作は胸に一抹の不安を覚える。
    「長次たちに何かあったのかもしれない」
    「中在家先輩のいるチームに…、あのチームにはきり丸もいます。心配です…」
    伊作の発言に同じクラスでいつも一緒にいる乱太郎やしんべヱが顔を曇らせた。二人の心配を晴らすためと留三郎は安心させようとする。
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