Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    もぐ🍣

    @kisn_dn

    R18やその書きかけなど自由に置いて行きます(仮運用中)

    ☆quiet follow Yell with Emoji ✨ 🔶 💖 🍰
    POIPOI 3

    もぐ🍣

    ☆quiet follow

    えっちではないが多分前戯ではある

    #アル蛍
    al-firefly

    アル蛍 真夏の閉じ切った部屋はそこにいるだけでじわじわと体に汗が滲んで来る。旅人も当然例外ではなく、肌を晒している部分に汗を滲ませていた。それをつぅっとなぞるのは部屋よりも熱く感じるものだ。背に垂れるものを綺麗にするとちぅ、と強く吸いつかれる。旅人が身じろぎして逃げようとしても少年──アルベドの力は強く、押し倒して手に入れた旅人の背を好きなように可愛がり続けていた。
    「あるべど、それ、やぁ」
     感じる部分を触られている訳ではない。けれど、首元の装飾も奪われてうなじや背にもう何分も唇で甘やかされていれば体は何かを期待し始める。時折ふるりと逃げ出す様と異なる体の揺れがそれだった。きっとアルベドだって気づいているだろう。旅人にその心地良さを教えたのは彼本人だ。
     いっそ思い切り誘ってくれたのならば応えることが出来たのに、何を楽しんでいるのかアルベドのことが理解出来なくて、くやしくてかなしくて、さびしくて旅人は自分を抑え込む腕の下でうぅぅ、と喉を鳴らして泣き出した。流石にその変化は捨ておけなかったらしいアルベドが背に赤を散らす事をやめて力を抜いた。身じろぎが許されるようになり、旅人は自分を抱きしめるようにころんと横向きで丸くなる。見下ろす空の果てにある答えを見通す透き通った瞳をちらと見て、また喉を鳴らし始めた。焦らされた体は謝るように伸びて来た指に優しく撫でられると、知っている揺れを呼び起こす。ごめんね。高く優しい声の謝罪に耳奥をくすぐられると旅人は自分の内側がきゅぅと鳴いたのを聞いた。自分の身に何が起こっているのかわからず、涙と、くやしさとかなしさとさびしさと困惑を全て映した蜂蜜色でアルベドを見る。もう一度、謝罪が聞こえた。ぎしりとベッドが軋んでまた覆いかぶさるようにアルベドが旅人を組み敷いた。
    「あ、るべど」
     今度は、背ではなくなった。まぁるく守っていた体を返されて、にこりと笑む顔を見上げる。胸元を押しても動きは止まらない。ちぅ。鎖骨に吸い付く唇、首筋に、胸元の谷間すぐに散らされる赤。
    「や」
    「うん」
     わかっているよ、とアルベドは返事だけは旅人の求めるものを渡してくれるのにその行動だけが伴わない。じくじく、じくじくと旅人は熱い部屋の中で溶かされ、唇だけで作り替えられていく。
    「ある、」
    「まだだめ」
     ちぅ、と吸われたとまた思った時がぶりと甘い痛みが走った。
    「ひっ、ぁ!」
     それは焦らされた体にとってようやく与えられた刺激だ。決して『そういった』ものではないのに旅人の体は今までの比ではないほどに跳ねて、自分の体から滲むものに気づいた。
    「や、ほんとに、だめ、おかしいよ」
    「そうかい?」
     顔を隠す為両手で覆ったのを見ながらアルベドはその甲にもキスをした。震えているのは体も声も、全部だ。ちろりと唇を舌がなぞる。仕込みは終わった。理解してもらうのはこれから先が終わってからで良い。
    「蛍」
     甘さのある声で呼び掛ければ恐る恐るといったように指の隙間から蜂蜜色が見える。頭を撫でてやりながらアルベドはその耳奥をまたくすぐってやった。

     ──キミが欲しい。良いかな?
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👏👏💯💯😍😍😭👏👏👏👏👏❤❤💞💞💯💯😍💯❤👏❤😍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    もぐ🍣

    DONEそういう強めの描写はないですがそもそも特殊設定なのでご自衛下さい。
    今後用の叩き台です。
    ケーキバース丹星 獣のような荒い呼吸が聞こえる。目の前にいる青年──丹恒は星がその姿を驚いたように見ていることに気づくと普段は見せない乱暴な仕草で肩を強く押した。
    「でていってくれ」
     震える声の懇願だと星は理解したが、動かない。呼吸をするたびに丹恒の表情は険しくなり、ずるりと崩れ落ちると大きく口を開け自分の腕へと噛みついた。ぼた、と血が流れても気にせずにただ星がいなくなる時間を稼ぐ為にされて行為。……星は己が『ケーキ』と呼ばれる存在で、丹恒が『フォーク』なのだと知ったのはつい最近のことだった。降り立った惑星で変な絡まれ方をする、とは思っていたものの振り返ればいつでも丹恒がそれから庇ってくれていた気がする。遠ざけられ、ひた隠しにされていたものがこうして明らかにされたのは丹恒が列車の中で星をあからさまに拒絶するようになったからだ。アーカイブを見る為に資料室へ入る事も拒まれ、食事すら共にすることがなくなった。それがおかしいと当然気づいた星は最初はなのかに、次はパムに、そうして最後姫子とヴェルトに一つずつ答えをもらって、辿り着いた。
    1431

    もぐ🍣

    DONEアル蛍が手を絡ませるだけの話
    アル蛍 旅人はソファに座る自分の左手に伝わったちょん、という小さな衝撃に大袈裟なほど肩を震わせた。その様子に隣へ腰を掛けたアルベドは小さく笑う。開いていた距離が少しだけ詰められて、自宅故空気に晒されている肌が逃げようか迷う旅人の手を捕らえた。──しかし、捕らえたと言ってもリシュボラン虎のように獰猛に上から喰らい付いた訳ではない。ただ、先ほどと同じようにちょんと中指の先をぶつける。旅人の反応は先程よりも鈍い。縦長の整えられた爪の形を確かめるように撫で、ゆったりアルベドの手は旅人の一回り小さな手を覆っていく。はふり、と我慢するような吐息を聞きながらアルベドは包んだ手のひらとソファの間に自分の指を食い込ませた。最初は頑なで、中々開かない隘路。いや、入り口が完全に塞がれた洞窟だったが指の腹がやさしく隙間を撫でているうちにそこは口を開けた。いいこ。それは普段はクレーに使う褒め言葉だ。告げながらアルベドは緊張からか少ししっとりとしている手のひらを一本、二本と間に滑り込んだ指で押し上げる。ソファに押し当てていた手のひらはもういつの間にかアルベドのものだ。ふるり、と旅人の身体が小さく揺れた。何も言わずに四本の指でただ支えていたのを少しずつ変えていく。アルベドだけが旅人の指の間へ絡みつき、その谷間へ深く沈み込んだ。隙間など無いように強く沈んだものに捉えられた旅人の指先は初めてピンと伸びていたのに、第二関節がかくんと動いて垂れ下がる。何度か抗うようにまた上向いて、……そうしていつしかゆったり力無く倒れ始めた。アルベドの肌に旅人の指の腹がぶつかる。さり、と爪はかけずに引っ掻いているのを見下ろさず、アルベドが星海の瞳で覗き込むのは潤んだ蜜色だ。
    1168

    related works

    recommended works