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    plenluno

    @fullmoon0908

    主に元相棒の畑を耕す字書き👨‍🌾
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    plenluno

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    10/9 ブラネロ 現パロwebオンリー「現の沙汰もおまえ次第」展示作品
    Twitterのブラネロ版ワンドロライでお題「一途」をお借りして執筆・投稿していたものです。
    passはお品書き及びリトリンにあります。

    信じていたあの頃の話
    ブラッドリーからもらったマスコットのモチーフが実は子犬であることをネロが偶然知るのは数年後。

    #ブラネロ
    branello
    #うつさた1009
    depression1009

    夏祭り「ネロ!」
    名を呼ばれて振り向けば、黒とシルバーの髪が人ごみを揺れている。
    「遅れた! 待ったか?」
    ただでさえ暑いのに人が多い中走ってきて、ブラッドリーは汗だくだ。
    「今来たとこ」
    ブラッドの好きな炭酸飲料のペットボトルを手渡しながら答えた。
    ほんとは1時間前からぶらぶらしたり人の波をぼーっと眺めたりしてたけど。
    今日は近所の神社で夏祭り。もう少ししたら花火が上がるから、適当に屋台を回りながら花火が見える場所に移動しようと話していた。
    数年前に見つけた、ブラッドと俺の2人しか知らない穴場があるのだ。
    「お、射的」
    焼きそば、たこ焼きなどを一通り見繕ったところで、ブラッドが射的の屋台に食いついた。
    「ほんとそういうの好きだよな、お前」
    「おう。てめえはやんねえの」
    「いい」
    こういうのはどちらかというと見てる方が好きだ。たまに景品がいくつとれるか競争することもあるけど。
    ブラッドはくじ引きなんかの運任せのゲームよりこういう自分の力で景品をとるゲームが好きで、祭りで見かけるたびによくやる。しかもやたら上手い。
    銃を受け取り、銃口にコルクの弾を詰めて、ジャキッとレバーを引く。
    銃を構えて真っすぐに獲物を見据える紅は鋭く、撃たなくても見るだけで射抜かれそうだ。
    見てる方が好きだ、と思うのはこの瞬間のためかもしれない。そう思うほど、ブラッドの瞳のこの引き込まれるような光が好きだった。ブラッドが見てないのをいいことに、少しにやけてしまう。
    ブラッドが獲ったのは、コーラ味のシガレット菓子とキャラメル、それから…白いうさぎ?のマスコット。
    「これやるよ」
    ブラッドがぽいっと投げてきたのは例のマスコットだった。
    「何でこんなもん取ったんだよ」
    「てめえに似てた」
    何それ。

    2人の秘密の場所に着くころにはもう花火が上がり始めていた。
    ベンチも何もないところで適当に買ったものを食べた後、ブラッドの隣で花火を見上げた。
    不意にブラッドの手の甲が俺のと触れて、ブラッドを見上げた。
    「なあネロ」
    「何だよ」
    「来年もここで一緒に花火見ようぜ」
    「? うん」
    俺にとっては至極当然のことだったのだが、ブラッドが今まで見たことがないような顔で心底嬉しそうに笑むから可笑しくて、声を上げて笑った。
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    ☺☺☺☺💞💞💒💒☺💞👏💗💗
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    44_mhyk

    SPOILERイベスト読了!ブラネロ妄想込み感想!最高でした。スカーフのエピソードからの今回の…クロエの大きな一歩、そしてクロエを見守り、そっと支えるラスティカの気配。優しくて繊細なヒースと、元気で前向きなルチルがクロエに寄り添うような、素敵なお話でした。

    そして何より、特筆したいのはリケの腕を振り解けないボスですよね…なんだかんだ言いつつ、ちっちゃいの、に甘いボスとても好きです。
    リケが、お勤めを最後まで果たさせるために、なのかもしれませんがブラと最後まで一緒にいたみたいなのがとてもニコニコしました。
    「帰ったらネロにもチョコをあげるんです!」と目をキラキラさせて言っているリケを眩しそうにみて、無造作に頭を撫でて「そうかよ」ってほんの少し柔らかい微笑みを浮かべるブラ。
    そんな表情をみて少し考えてから、きらきら真っ直ぐな目でリケが「ブラッドリーも一緒に渡しましょう!」て言うよね…どきっとしつつ、なんで俺様が、っていうブラに「きっとネロも喜びます。日頃たくさんおいしいものを作ってもらっているのだから、お祭りの夜くらい感謝を伝えてもいいでしょう?」って正論を突きつけるリケいませんか?
    ボス、リケの言葉に背中を押されて、深夜、ネロの部屋に 523

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