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    plenluno

    @fullmoon0908

    主に元相棒の畑を耕す字書き👨‍🌾
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    元相棒左右非固定&雑食

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    plenluno

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    ネロさんの爆弾処理が書きたかったけどテーマのほうが先に思い浮かんだので書き散らし
    この部分はカプ要素ないけどゆくゆくはブラネロになります
    爆弾処理書きたい(書け)
    ↓続き見たい!って思ったら♡ポチポチしてもらえると…嬉しい…(小声)

    #まほやく小説
    mahayakuNovel
    #ブラネロ
    branello

    パラロイ ネロが爆弾処理するブラネロになる予定「ぁ…………」
    気づいてしまった。悟ってしまった。
    ダメだ、これは。
    ネロは完璧に爆弾解除のプロセスを終えた。そのはずなのに、文字盤に表示された数字の減少は止まない。数字が減少するたびに鳴るピッ、ピッ、という音だけがメインシステム内に反響する。
    「―――ブラッド、」
    次の瞬間、衝撃波と轟音に全て掻き消された。


    テセウスの船、という有名な哲学的問いがある。
    遠い昔、人々は数々の伝説を残したとある船を後世へ末永く保存しようと考えた。
    船は木製であったため、そのまま保管していれば当然風化し、朽ちていってしまう。
    人々は船の保存のために、朽ちた部分の木材をその都度新しい木材に取り替えていった。
    やがてその船は全ての部分が新しい木材に替えられたが、船の構造そのものは初めと同様に保たれた。
    構造上は元あったのと同じ形を保ちながら、しかし初めとは全く違う木材で形作られた船。
    この船は果たして「数々の伝説を残したとある船」であると言えるのか?

    ――同一性とは、何に依存するものなのか?




    Loading……

    Installing Basic data……

    No problems found in the system. Starting up……
    ……


    Hello World, NAYL-ER-ODBER-13.


    ネロは無機質な文字列が自身のIDを結んだのを確認し、ゆっくりと瞼を開いた。
    眼球をキュルキュルと動かして明るさやピントを調節しつつ、真っ白な天井をぼんやりと眺めていると、右側から声がかかった。
    「やあネロ。目が覚めた? 追加のデータを送るから、インターフェースポートを見せてもらってもいいかな」
    「はい」
    ネロは右側に背中が向くように寝返りをうった。項にあるインターフェースポートに何かが挿入された気配がして、反射的にひくっと肩が震える。
    「3件のファイルをダウンロードします」
    ネロの声が無機質なアナウンスを紡ぐと、端末内の情報が流れ込んできた。
    1つ目のファイルはカルディアシステムのスタートアッププログラムで、2つ目はカルディアシステムの感情マップ。そして3つ目は―――前の自分が遺した“思い出”。

    ――カルディアシステムを起動します――
    ――感情マップ適用……、完了――
    ――メモリとの同期……、完了――

    左胸の大きな百合の紋様が明滅し、ネロは身を起こした。項に挿さっていたメディア端末はいつの間にか抜き取られていたようだ。
    「おはようネロ。気分はどうだい? 俺が誰だかわかる?」
    ネロが後ろを向くと、白衣を纏った暗めのスモーキーブルーの髪の男がいた。カルディアシステム開発者の1人、フォルモーント・ラボラトリー知能機械情報部部長の――
    「…ガルシア博士」


    「ちょっとちょっと! やめるのじゃ!」
    激しい足音と少年?の焦ったような声。声の主はおそらく、博士のアシストロイドであるスノウだ。
    「まだ入ってはいかん!! ――ブラッドリーちゃん!」
    その名にネロがびくっと震えた瞬間、バンッ!!!!と勢いよく扉を開けてラボに押し入ってきたのは今だけは相対したくなかった男だった。
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    related works

    plenluno

    DONE1/14「そういうことにしてるつもり!」8~New Year Party~展示作品②
    読んでいただきありがとうございました!ぜひアフターでもお楽しみください!
    元相棒と野球拳。
    魔法舎です。最後だけ微微えちです。
    まほやく世界にじゃんけんが輸入されてたのを公式で確認した(どのストか忘れた)のでそのあたりを修正したりしています。
    それだけじゃ足りない 「野球拳?」
     とある晩酌の夜、ネロは耳慣れぬ単語を反芻した。グラスの酒をあおって身じろぐと黒塗りのソファが小さく鳴く。隣に居るブラッドリーは酒を呑みながらネロ特製のつまみに舌鼓をうっていた。
    「前の賢者に聞いたんだよ。じゃんけんして、負けた方が服を1枚脱ぐらしい」
    「―っ! はぁ!?」
    ネロは酒を吹き出しそうになって何とか堪えた。
    「だから、負けたら服脱ぐんだよ。」
     ネロは賢者の世界のじゃんけんについて軽く反芻する。握りこぶしの形のグーは石、手を開いたパーは紙、人差し指と中指だけを立てたチョキはハサミを表す。グーにはパーが強く、パーにはチョキが強く、チョキにはグーが強い三つ巴。3種の手の形と関係さえ覚えれば簡単だ。こちらの世界の似た遊びに賢者が反応したのをきっかけに話が盛り上がって以来、魔法舎では賢者にあわせてじゃんけんが使われることが増えた。子ども達が夕飯の献立で揉めたときなどはじゃんけんの勝敗ですんなり決まるのでネロにとっては便利だった。
    1827

    plenluno

    PROGRESS海霧に霞む哀慕のカルタ・ナウティカ
    あらすじ
    西の国と北の国の国境付近の海域で漁船が次々と消息を絶っているという報告を受け、賢者の魔法使いたちは調査に赴く。西の国のある漁村で彼らが耳にしたのは魔の海域・通称《聖域》のうわさだった―――。

    オリジナルの町でオリジナルのモブがたくさんしゃべります
    次回からいよいよ航海の始まり!
    海霧に霞む哀慕のカルタ・ナウティカ 2話 食堂での会話の2日後、賢者と賢者の魔法使いたちは西の国北部にあるサラバスという港町へやってきた。この町の酒場で依頼人から話を聞き、提供された船に乗って件の海域へ向かう手はずになっている。
     箒やアルシムを使わない移動方法であるのには魔法舎の誰もが疑問を呈したが、理由を聞けば皆納得した。
     というのも、行方不明者には魔法科学をもとに作られた魔動力船の乗組員や魔法使いも含まれていることから、移動中に魔法が使えなくなってしまうリスクを考えたのだ。危険な魔法生物が棲息する海上で魔法を封じられたまま放り出されれば、いかに賢者の魔法使いといえど命はない。
     今回同行する賢者の魔法使いは、なぜだかノリノリで参加しているブラッドリーと成り行きで同行させられたネロ、西の国での任務ということで西の魔法使い全員、双子に賢者作の消し炭とマドレーヌで接待されながらしつこく言われて出てきたミスラとそこにちょうど居合わせたリケというあまりない組み合わせである。
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    plenluno

    PROGRESSブラッドリー・ベイン船長が見たかっただけの海賊モチーフイベスト風ストーリー第1話です
    イベスト同様10話完結になる予定
    ブラネロの人間ですがキャラ同士の関係性はなるべく本編と同じくらいを目指します

    あらすじ
    西の国と北の国の国境付近の海域で漁船が次々と消息を絶っているという報告を受け、賢者の魔法使いたちは調査に赴く。西の国のある漁村で彼らが耳にしたのは魔の海域・通称〈聖域〉のうわさだった―――。
    海霧に霞む哀慕のカルタ・ナウティカ 
     金銀財宝、宝石、誰かの命。2人一緒に大海原を駆けずり回って、奪って奪って奪いつくした。相手が命を懸けてでも守りたいものを、こちらも命を懸けて奪う。魂と魂がぶつかり合い、心地よい高揚感に包まれる。なぁ、×××。俺はてめえと一緒ならどこまででも行ける。だから―――、

    1話
     「こんにちは、賢者様。なにやら悩ましげなお顔をなさっていますね」
    食堂で依頼書とにらめっこしている賢者に声をかけたのはシャイロックだ。
    「実は、西の国と北の国の国境付近の海域で漁船の連続行方不明事件が発生しているそうで…」
    「そりゃ大変そうだな」
    ネロがお疲れ、賢者さんと声をかけて紅茶の入ったティーカップとブリティッシュスコーンの乗った皿を賢者の前に置いた。
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