俳優パロの進捗、出会い的な 行きつけの喫茶店のドアを開けると、白い髭を生やしたマスターが優しく微笑み、俺は軽く会釈を返す。
カウンターの隅に座り、マスターいつものね、と声をかけると彼は決まって砂糖は3つですねと応えてくれる。普通は自分で入れたりするものだけど、あまりにもいつも同じものを注文するのでマスターが最初から入れてくれるようになった。
喫茶店と言ったらコーヒーという人も多いけれど、ここの紅茶はよく実家で飲むものに茶葉の香りが近くていつもそれを注文している。故郷に居る家族達は元気にやっているだろうかと、皆の顔を浮かべながら席を立ちいつも読んでいる雑誌を掴んだ瞬間――タルタリヤはピクリと動きを止めた。
手に取った雑誌の右隣、その雑誌の表紙には【鍾離】という文字が刻まれていた。
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