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    meepoJlo

    @meepoJlo

    呪術の狗🍙棘 夢小説をこそこそ書いています。

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    meepoJlo

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    あげない新しく増えた一年生と、談話室でたまたま会うことが出来た。伏黒くん含めて3人で、仲良さそうに何やら話している。
    お邪魔しちゃ悪いかなぁと思いつつ、挨拶だけして部屋を出ようとしたら、「気にしないで下さい」と、釘崎さんと虎杖くん。

    「野薔薇でいいですよ。唯さんって呼んでもいいですか?」

    わくわくしながら話し掛けられる。

    「唯さんとお話してみたかったんです!」

    何とも嬉しい事を言ってくれる。
    唯も朗らかに笑う。

    「じゃあお言葉に甘えて。野薔薇ちゃん」





    よくしゃべる野薔薇ちゃんと気さくな虎杖くん。あまり表情は変わらないけれど案外楽しそうな伏黒くん。テレビは付いているが、おそらく誰も観ていない。
    ソファに座り、唯は3人を眺めながら、自然と笑顔が溢れた。何だかわちゃわちゃした空気は嫌いじゃない。

    「この前の任務で〜」とか。
    「あの授業は〜」とか。
    本当になんて事のない会話。
    1年先輩として話を聞く。

    「虎杖くんは仙台の出身なんだね」

    自己紹介は以前したが、それも含めてみんなの話を聞いたり、自分の話をしたり。
    楽しい時間は過ぎていく。

    「はい!最近まで向こうの学校に居たんっすけどね〜」
    「一般の学校に居たんならモテたんじゃない?運動神経いいんでしょ?」

    と、聞けば。

    「んな訳ない!」

    と横から言い切る野薔薇ちゃん。
    虎杖くんはムッとした顔になったが何も言い返さない。…所を見ると運動神経だけではやっぱりモテないのか。否、虎杖くんの顔が悪いと言ってる訳じゃないんだけどね。なんかごめんね。

    微笑ましくそのやり取りを見ていると、虎杖くんの視線が唯に向いた。

    「唯さんは、彼氏とかいないんですか?」

    言われて目を丸くする。

    「ばっか!人のプライベートにずかずかと!」

    野薔薇ちゃんが静止するけれど。別に聞かれてどうこうでもない。むしろ話を振ったのは唯の方だ。

    「えぇー!だって唯さんって、なんて言うか…いや、いい意味で普通って言うか…」

    普通…。

    「私馬鹿にされてる?」
    「否いやいや!そうじゃなくて!」

    と、虎杖くんはチラリと野薔薇ちゃんと伏黒くんに目線を送る。
    言わんとする事は…分かるけれど。

    「でも、唯さんも呪霊を祓ったりするんですよね」

    野薔薇ちゃんが口を挟めば。

    「先輩、こう見えてかなり強いから」

    と、伏黒くんが答えてくれた。
    任務の時は結構怖い、と付け足すのが聞こえた。唯は苦笑いをする。

    「ここって、ちょっと変わった人?が多いから…」

    虎杖くんが困ったように笑う。

    「まぁ呪術師って、変わってなきゃ出来ないのよね。きっと。そんな事、前に五条先生に言われた事あった気がする」

    伏黒くんがこれに頷いていた。
    何か思い当たる節でもあるのだろうか。

    で?と、野薔薇ちゃんが身を乗り出した。

    「結局、本当の所はどうなんですか?唯さん」
    「何の話だっけ?」
    「彼氏とか、いるんですか?」

    言われて思い出す。
    そんな話をしていたんだった。
    プライベートはどこに行ったんだろう、とぼんやり考えながら。
    別に、隠す事でもない。

    それでもいざ話すとなると…。
    唯は少しだけ恥ずかしくなって、1年生から目を逸らす。

    「…彼氏、いるよ」

    言って急に頬が熱くなる。

    「やっぱり?!唯先輩可愛いから!」
    「えぇ!俺たちの知ってる人ですかぁ?!」

    急に盛り上がる2人と、何か知っていそうな伏黒くん。伏黒くんは何か言いかけて口を開こうとしたが、すぐにそれを辞めた。

    不思議そうにそれを見ると。


    「つ、な、ま、よ」

    と、ソファに座る唯の後ろから、腕が伸びる。
    それは胸元に回されて、後ろから唯を包み込んだ。ふわりと、優しい香りがする。

    「わ!棘?!」

    唯が仰ぎ見れば、棘が見下ろすように唯を見ていた。サラサラの髪が今にも唯に当たりそうな距離。紫がかった瞳が唯を捉える。

    野薔薇ちゃんと虎杖くんがきょとんとしていた。わずかに時間があってから。


    「「 狗 巻 先 輩 っ ?!」」


    声がハモる。それを見て、棘が満足そうに笑っていた。

    「狗巻先輩、虎杖が唯さんを誘ってました」

    伏黒くんが冷静に告げ口をする。

    「えぇぇ?!誘ってないし!」
    「あ。でも虎杖、彼氏いるか聞いてたじゃん」

    畳み掛ける野薔薇ちゃん。
    唯はあわあわとそれを見ていた。
    棘は唯に触れたまま、真顔でそれに一言答える。

    「高菜」

    「何?狗巻先輩なんて言ったの?」

    虎杖くんが伏黒くんを見る。

    「コロス」

    大体のニュアンスは合っている。

    「違う!狗巻先輩、違います!俺、唯さん誘ってないです!」
    「え?何、虎杖。唯さんに魅力がない、と?」

    野薔薇ちゃんがニヤリと笑った。

    「あぁ?!それどっちに答えても詰むやつじゃん!!」
    「高菜!」
    「えぇぇ…助けて唯さぁん…っ!」
    「おかかっ」





    楽しく過ごす時間はあっと言う間で。

    「さて、と。喉乾いちゃったし、私はジュース買って部屋に戻るね。課題残ってるし」

    唯は立ち上がって背伸びをした。
    棘も立ち上がる。目配せがあって、一緒に行くと言う事だろう。

    「また明日ね」
    「ツナマヨ」

    と後輩に手を振って部屋を後にする。






    「あ。じゃあ俺も」と、立ち上がる虎杖のパーカーを、野薔薇がぎゅっと掴んだ。

    「空気読みなさいよ」

    野薔薇が小声で話して足を小突くように蹴る。


    それをちらりと振り返る棘は、笑っていない。もう一度、軽く手を振って見せる。

    「ほら。狗巻先輩、来るなって」







    End***







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