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    権田権三郎

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    権田権三郎

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    【腐】HQ小説
    牛と天とバレーと沢についての話です。

    ⚠️ご注意⚠️特殊設定⚠️
    ※牛天に子供がいます。
    終始天が子供とおしゃべりするシーンです。
    ※牛がパパ、天がママと表現される文を含みます。
    が、それ以上の詳細な世界線描写はありませんので、牛天♀、オメガバース、養子、男性妊娠など、お好きなように読んでいただければと思います。

    Long Long Ago -むかしのはなし-ママは昔、お空が飛べたんだよ。
    嘘だって?嘘じゃないヨー。

    ママはちっちゃいときから、毎日飛び回ってたんだよ。でも、好き勝手に、自分の飛びたいように飛んでたから、いっしょにいたひとたちから毎日変な目で見られてた。みんなと同じように飛んで!って、怒られたこともあったなあ。
    なんで怒られたかって?うーん、そうだなあ、みんな、自分にわからないものが怖かったんじゃないかな。ママは、みんなと違うことばっかりしてたから。自分と違いすぎると、どうすればいいかわかんなくて怖いんだよ。だから自分と同じようにさせたかったんじゃないかなあ。
    きみだって、オバケが怖いでしょう?自分にとってよくわからないものだから。怖くないって?ふふ、そう?

    でもママはどれだけ怒られても、どれだけ嫌われても、好き勝手飛ぶのが大好きだったから、知らんぷりしてひとりで飛んでた。自分が楽しいように飛ぶんだ!なんて。みんなと仲良くできないからってひとりぼっちでも、なんにも気にしなかった。

    でもね、ある日、いつもみたいにひとりぼっちで飛んでたら、神さまに会ったの。
    嘘だって?これも嘘じゃない、ほんとだヨ。真っ白な鷲の神さま。
    うちにおいでって言って、おうちに連れてってくれた。すごく素敵なところにね。浦島太郎みたい?確かにそうかも。ママは鷲を助けたわけじゃないけどね。むしろ助けられたほう。
    あ、でもね、神さまのおうちは、竜宮城みたいに綺麗なところだった。楽しくて優しい仲間がいて、みんなで毎日飛んだよ。そこでは、ママか好き勝手に飛んでも、誰も怒らなかった。それってすごいねって、みんなが褒めてくれてた。ほんと、楽園だったヨ。

    パパにもね、そこで会ったの。パパは竜宮城のなかでもいちばん強くて、綺麗だった。毎日いっしょに飛びながら、ああ、美しいなあ、って、ずっと見てた。パパとみんなと飛ぶのは、ほんとに楽しかったよ。

    じゃあなんで今は飛ばないのかって?
    それはね、竜宮城から出なくちゃいけなくなったから。浦島太郎も、竜宮城を出たでしょ?それと同じで、ずっとあそこにいるわけにはいかなかったの。
    それに、ママはもう、竜宮城以外の場所では飛びたくなかった。だって、みんながママの飛び方を褒めてくれるのなんて、あそこだけだったから。自由に楽しく飛べる場所は、あそこだけだったから。
    だから、もう飛ばないって決めたんだ。パパはこれからも一緒に飛ぼうって言ってくれたんだけどね。

    パパは竜宮城を出た今でも、あの頃みたく強く綺麗に飛んでるんだよ。
    ほんとだよお。毎日飛んでるよ。見たいって?ふふ、じゃあ今度ママと一緒に見にいこっか。

    いつか、きみも飛ぶのかもしれないね。
    飛べるよ、飛ぼうと思えば、どこまでだって。だって、パパとママの子だもん。

    さて、今日はパパが帰ってくるヨ!いっしょにハヤシライス作ろっか?きっとパパ喜ぶよ〜!
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