オメガバプロヒ爆轟オメガバプロヒ爆轟
運命とわかっているけど言う気のないαの爆豪と絶対に番を作らないΩの轟のお話。
広い世界で運命に出逢える確率はどのくらいなんだろう。
同じ未来を目標にし、同級生となって、クラスメイトになる確率は。それはゼロに等しいんじゃないかと思う。
爆豪の運命は轟だ。高校に入学してすぐ、匂いでコイツだと察してしまった。自分の運命が同性であることに舌を打つ。次いで、冷たさを感じる目を見て残酷な運命を呪った。
月日が流れる度、轟の目つきや態度が軟化していく。柔らかな笑顔を向けられた時、爆豪は呪いを解いた。やっぱりコイツが運命なのだと改めて思ったからだ。
高校三年生の春。
新学期を迎えると同時に轟がΩであることをクラスの皆に打ち明けた。爆豪は匂いでわかっていたが、気付いていない者もいたようだった。
5000