あなたの主夫になりたくて!その4- 15 -
「もう、びっくりしたわ。帰りの連絡くらいして下さい」
「すまない。ちょっと驚かそうと思ったんだ」
文句を言いつつ男に茶の入った湯呑みを差し出す母たぬき。
男は炭十郎と名乗り、竈門家の主であると言う。その男の子供たちは父親の帰宅に喜び、見た事のある独特な舞を並んで行っている。
冨岡は両親...正確には炭十郎を見て、違和感を舞の先頭にいる長男へと投げ掛けた。
「炭治郎、お前の父親って...」
「?どうしましたか、義勇さん」
「...その、人間...なのか?」
冨岡の質問に、炭治郎はぱちりと瞬きした。そしてどこか嬉しそうに頬を緩ませる。
「そう、思いますよね。......なんと!俺達の父ちゃんは!」
「に!」
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