長義が目を覚ますと目の前に豊前の顔が。
「………は?」
「お!その反応は初めてだな!」
豊前に膝枕をされている事に気づいた長義。信じられないという顔。
対して珍しい反応に楽しそうな豊前。
何でこんな事になってるのか全く思い出せない長義。腕で顔を覆う。
「状況を整理させてくれ。…何で俺は君に膝枕されているんだ?」
「ん?何か疲れてるみたいだったからよ。『一休みしていくか?』って聞いたらそのままぐっすり寝ちまったってわけだ」
「ぐっすり…?どのくらい寝てたんだ俺は」
「大体1時間ってところか」
「1時間⁉︎」
絶望する長義。耐えきれず吹き出す豊前。長義の頭を優しくポンポン叩く。
「たまにはいいんじゃねぇか?最近ずっと忙しかったみてーだし」
「はぁ…君も少しは起こそうとするなりしたらいいだろう。何でされるがままなんだ」
「特にやることもなかったしな!それに気持ちよさそうに寝てるのに起こすのも気が引けたからよ」
「……この事は内緒にしてくれ…とくに偽物くんには」
「あいよ!」
実はその偽物くんに見られていて、偶に強制的に休ませる為に豊前の膝枕に連行される長義の姿が目撃された。