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    キラライ

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    キラライ

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    フォーチュンドール本編46

    フォーチュンドール7章1話前回までのあらすじ
    幸と将信は魂の能力者の強化講習というものに興味を持ち、それに行くことにした。そこには数人の魂の能力者がいたが、その主催があの死神のような悪魔だと知り、幸と将信は逃げようとしたものの、幸はグレーラ以外の5体の人形と、将信は自らの本体を奪われてしまう。
    将信は人形の体で、行動することとなり、幸もどうにか人形達を取り戻すために情報を得ようとしていた。
    うん?これ前回までのあらすじじゃないな?40話以上書いてるのにまだコツ掴めないんだよ!

    幸と将信は幸の家で今後どうするか相談していた。人形達のいない家は物寂しい雰囲気で幸の気分もすぐれなかった。将信は人形達を取り戻すためにどうやってもう一度悪魔と関与し、戦うことになれば倒すことが出来るか考えた。

    「悪魔に会ったところでそいつを倒して取り返せるかというと…相手は親玉だろうし、俺たちの力だけでは倒せそうにないが。」
    「なら、魔女に協力してもらいましょう。にしても悪魔はなぜ魂の能力者を狙ったのでしょうか?この前は魔女を狙っていたはず。」
    「まぁ、そういった訳を話せば魔女は協力はしてくれるだろうけど…」
    「では、明後日は魔女の集会場に行きましょう。」
    「何で明後日?」
    「明日は大事な用事があるので。」

    幸が言うには、明日はようやく鶴花を誘って零子と共に女子会をすることになっているらしく、将信は軽くため息をついた。それなら仕方ないかと幸の方を見ると、幸は何かを思いついたかのように声を発した。

    「これなら先輩を合法的に連れて行けますね。」
    「合法的にってなんだよ。連れて行くってまさか…」

    次の日…
    ここはカフェ、幸と零子と鶴花はテーブルを囲うように座り、お茶会を楽しんでいた。幸の手元にはグレーラと将信も座っていた。

    「今日はお誘いありがとうございます。」
    「あ、その…また、話した…かったので…」

    幸は鶴花の美貌に惹かれ、またグレーラの事で友達になるきっかけになったのだが、ゆっくり話せる機会は今回が初めてでいつも以上に緊張していた。グレーラは蛇壺に入れられていたことを思い出し、ムスッとしていた。零子はグレーラの機嫌をよくするためにミラルージュを取り出すが、ミラルージュは他の人形達と話したかったようで、幸にお姉ちゃんたちは?と尋ねていた。零子も幸の手元に男の形の人形があることを珍しいと思い、幸に聞くと幸は苦い顔をした。他の人形達が奪われたこと、また将信の本体も持っていかれたと幸は話した。それを聞いたミラルージュは絶望し、零子も驚いていた。ミラルージュはすぐにでもお姉ちゃんたちを取り返そうと言うが手掛かりがないためどうすることもできない。幸は明日魔女の集会場に行くことを零子に言うと、零子も鶴花も女子会の後にでも一緒についてきてくれるというのだ。2時間後、女子会を終わらせ、魔女の集会場に着いた幸達が見たのは、魔女たちがバタバタと倒れている光景だった。その先を見ると剣を持った黒い髪の女性、朝がいたのだ。幸達は見つからないように壁沿いを歩き、こっそりその様子を見ていた。朝の近くには夜がいて、少し止めるようする様子もあったが、朝は魔女に対して、悪魔の情報が欲しかったら私に勝ってみろといった様子であった。

    「以前のような魔女を狙う様子は無さそうだが…別の意味で魔女と戦っているな…」
    「何がしたいんでしょう?」

    将信がつぶやくと、何もわからない鶴花も声を出した。幸が鶴花に朝のこと、悪魔と化した人間で前に戦ったことがあると説明する。そうこう話していると朝の所に挑戦者が現れた。

    「やっておるのぉ~。どれ、儂が相手してやろうか?」

    ここにいるメンバーは初めて見るがおじぃである。零子が雨から話を聞いたくらいで咄嗟にそれが思いつくかというと微妙なところである。幸達はその戦いを見ていた。おじぃはなかなか強く、朝と互角の勝負をしているが少し押されているようで、朝がおじぃを吹っ飛ばすと、おじぃは勢いで壁にぶつかる。埃が舞い、一瞬おじぃの姿が見えなくなったかと思うと、おじいのいた場所には白髪にもみあげが赤色でタレ目の瞳は緑色の軍服のような服を着た長身の男性がいたのだ。

    「なかなかやるのぉ、仮の姿が解けてしまったわい。」

    口調だけは変わらないので、先程と同一人物だと思われるが、驚異的な見た目の変化に幸達は驚いた。おじぃは余裕のある顔で、魔法で大きな剣を出し、朝と交戦する。剣が飛ばされたら槍を、折られたなら次は斧、槌、棍棒など様々な武器を駆使して戦うが、型にハマらない朝の戦い方は、おじぃにとって不利なのか、なかなか決着はつかない。そこで鶴花が飛んでいった剣を見て、蛇壺を使って拾うと、朝の近くにワープゲートを用意し、朝に攻撃を仕掛けた。朝はそれに動揺し、おじぃの攻撃を真に受けると、辺りを見渡した。鶴花と目が合うと、鶴花も朝を睨み、口角をあげて言う。

    「全くなにがしたいのかわからないけど。そんなに不格好な戦い方でよく生きてられましたね~。あぁ、悪魔になっているんでしたっけ?それは自分の意思ででしょうか?どちらにせよ悪魔に魂を売るような弱い弱いあなたはその悪魔の力とやらで相手をねじ伏せて楽しいですか?楽しいですよね~だって悪魔ですものね~。」

    あまりの口の悪さにその場にいる全員がドン引きした。朝は鶴花に対し激怒し、剣を構えた。

    「あ~ら、ごめんなさいねー。私、戦う術がないのでそういうことはお断りさせてくださ~い。武士の心があれば非力な相手に攻撃なんてできないでしょ?あ~悪魔でしたね~。あれれ~負けたら情報を出すのではなかったのですか~?」
    「それ以上言うな、姉ちゃんも剣を下ろして。」

    夜が間に入った。そして、夜は朝に対して魔女たちに悪魔の情報を話すように促した。零子が夜に幸の事情を話し、幸達もその話を聞くことにした。悪魔は肉体生成を行うために、
    人間を悪魔と融合させる実験を行っていて、その被害者になったのが朝、冬希、鯆だという。そして、魔女たちを狙ったのはその実験を人間から魔女にするためか、魔女の情報を得るためか定かではないという。悪魔となった人間はただ指示に従っただけであるが、強い感情は理性として残るようで、朝が悪魔の洗脳から解かれたのはそのお陰ではないかという。ほかにも魔力抵抗があったため、悪魔化の進行はかなり遅かったというのだ。幸たち魂の能力者が狙われた理由は分からないという。そうやって話していると、ガラガラと何かを動かしている音が聞こえた。

    「おやおや、面白い話をしているではないか、私も混ぜておくれ。」

    現れたのはドクターであり、カゴのついた台車を押していたのである。そのカゴの中には上半身のみの女性の体が入っていた。その女性に幸と将信には見覚えがあった。緑の髪のその女性、そう冬希であった。哀れんだ目で見ている幸達を他所に、おじぃはドクターを見るなり。

    「お~お師匠。」
    「おや、オジーくんではないか、久しぶりだねぇ。相変わらず滝行でもしてたのかい?」

    先程までのおじいちゃんな姿ならむしろお前が師匠じゃないんかとツッコミたい所であるが、冬希の事で将信がドクターに聞いてみると、数人の魔女に襲い掛かってきたが返り討ちにされ、悪魔化の研究のために半身切断されたのだという。ドクターも研究のために体をもらったところ、欲しい方とは逆の方をもらったらしい。

    「知り合いの姉なんだが…そいつはテレポート使えるぞ?」
    「そりゃ大変だ。起きて逃げられる前に研究しなくては~!」

    将信からの一言にドクターは急いで走っていこととする。咄嗟に幸が味方に付いてくれそうな魔女として信楽がどこにいるかドクターに尋ねると。

    「信楽はしばらくみてないね~。特に最近誰かと関わったとも聞かないよ~」

    と一言残して去っていったのだ。朝が幸にその信楽という魔女に何か用があるのか聞き、味方につけたいという話を聞くと、魔物ハンターなら協力してくれるだろうと考え、明日またここに来るように幸に促した。

    つづく
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    キラライ

    MEMOハロウィンネタ2024
    幸と雫のハロウィンSS10月31日の昼間、幸の家では人形達が玄関の装飾やジャックオランタン作りをしていた。一方で幸は唯と雫を誘ってカップケーキを作っていた。

    「幸さん、材料はこれで揃いました?」
    「そうね、唯と雫はこの作り方をみて、カップケーキを作ってね。フレーバーや飾りはこっちで切っておくから。」
    「わかり…ました…、できるかなぁ…」
    「少しずつやっていきましょう。唯もカップケーキなら包丁を使わないから安全にできると思うし。」
    「でも料理なんてあんまりしたことないからなぁ。」
    「落ち着いてやればできるものよ。」

    幸は唯と雫に指示を出しながら、色とりどりのかわいいカップケーキを作っていた。幸が珍しく張り切っているのは、先日、将信がハロウィンの日に地元の仲のいい子供たちを連れて知り合いの家を何件か周るというので、幸もなにかのインスピレーションになるかと思い、将信に家に来てもいいと言ったのだ。子供たちに配るためのお菓子として、カップケーキを作ろうと思い、たくさん作るために二人を誘ったのだ。結果的に料理の経験や、楽しい思い出になっているので、すでにとても楽しめている。不安と言えば、いきなりきた子供たちにお菓子をあげたところで、いたずらされたりたくさん話すことになって緊張したりないかと言ったところだが、そのときはそのときで将信にフォローしてもらうことにしよう。
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