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    オルト

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    723文字
    リュカケ……です……(発作)

    「カケル、決まった?」
    「う、うん! これにする!」
     バーガー屋の前。メニューを見ていたカケルが、顔を上げて俺の方を見た。その目は子供みたいで可愛らしい。カケルの指さす先を見ると、そこには子供向けのセット。
    「これでいいの? 足りる?」
    「僕、こういうのに憧れてて……だからこれでいいんだ!」
     おもちゃつきのそのセットを欲しがるカケルは、本当に子供みたいだ。普段は高校生とは思えない程大人っぽいし、俺よりもずっと大変な仕事をしているのに、ふとした時に年齢よりも幼い姿を見せる。ホント、一緒に居て飽きないし目が離せないんだよなぁ。
    「リュウガくんは?」
    「俺はこっちのセット。めっちゃ腹減ってるし」
    「わぁ、これも美味しそうだね」
     期間限定の肉たっぷりのバーガー。それを見てカケルは、また目を輝かせた。
    「だったら、そのセットにこのバーガーもつけようぜ」
    「えぇ! 食べ過ぎじゃないかな?」
    「単品でバーガーの追加なんて余裕だろ!」
    「う、ん。なんか、こういうファストフードって食べ過ぎたらいけないって子供の頃から言われてて……」
    「あー」
     あるよなぁ、そういう家。ファストフードとか知育菓子は身体に悪い! って言って食べさせてもらえなかった同級生がいたのを思い出した。
    「大丈夫! 子供のことからめっちゃ食ってるけど、俺、健康でしょ?」
     そう言って笑って見せると、カケルは安心したような表情になって頷いた。
    「リュウガくんがそう言うなら、これも注文しちゃう!」
    「そうそう! まだまだ成長期なんだから、しっかり食えよ~」
     頭をぐりぐり撫でると、カケルは「縮んじゃう~」と言って笑った。これからまだ身長が伸びるであろうカケルが羨ましい。と思うのと同時のこれ以上大人にならないで欲しいと思う自分がいた。
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    オルト

    TRAINING付き合ってるタイカケ。初夜まで道のり通そう。タイガきゅんとお付き合いを始めて早三か月。そろそろ、キス以上のことがあってもいいんじゃないかと思っているんだけど、全然そんな気配はない。俺が一生懸命それらしい雰囲気を作っても、タイガきゅんには全然効いていない。ベッドに座って寄りかかったら、「眠いのか?」なんて聞かれるし、じっと上目遣いで見つめたら「何ガン飛ばしてんだよ。怖くねーけど」とか言われるし、二人きりの部屋で服を脱ごうをしても「暑いのか?」だって! 意気地がないのか、純情すぎるのか……。そりゃ、俺だってキスだけでもすっごくドキドキしちゃうけど……!
     いったいどうしたらタイガきゅんはその気になってくれるだろう? いっそ、正直に先に進みたいと言うべきか? いや、そもそもタイガきゅんはこの先を知ってるの? 俺だって最近調べて知ったのに?
    「うーん……どうしたもんかにゃ~」
     ネットの海で自分と同じ状況の人を探しても、ぴたりと一致する人はいない。それでも、恋人に仕掛ける方法はいくつか見つけられた。
    「何事もものは試しだよね」
     俺は「準備」をすべく、引き出しに仕舞っていたいたローションとゴムを手にトイレへと向かった。

    「ねぇね、タイ 1207