Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    オルト

    どうしようもないものを投下

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 178

    オルト

    ☆quiet follow

    723文字
    リュカケ……です……(発作)

    「カケル、決まった?」
    「う、うん! これにする!」
     バーガー屋の前。メニューを見ていたカケルが、顔を上げて俺の方を見た。その目は子供みたいで可愛らしい。カケルの指さす先を見ると、そこには子供向けのセット。
    「これでいいの? 足りる?」
    「僕、こういうのに憧れてて……だからこれでいいんだ!」
     おもちゃつきのそのセットを欲しがるカケルは、本当に子供みたいだ。普段は高校生とは思えない程大人っぽいし、俺よりもずっと大変な仕事をしているのに、ふとした時に年齢よりも幼い姿を見せる。ホント、一緒に居て飽きないし目が離せないんだよなぁ。
    「リュウガくんは?」
    「俺はこっちのセット。めっちゃ腹減ってるし」
    「わぁ、これも美味しそうだね」
     期間限定の肉たっぷりのバーガー。それを見てカケルは、また目を輝かせた。
    「だったら、そのセットにこのバーガーもつけようぜ」
    「えぇ! 食べ過ぎじゃないかな?」
    「単品でバーガーの追加なんて余裕だろ!」
    「う、ん。なんか、こういうファストフードって食べ過ぎたらいけないって子供の頃から言われてて……」
    「あー」
     あるよなぁ、そういう家。ファストフードとか知育菓子は身体に悪い! って言って食べさせてもらえなかった同級生がいたのを思い出した。
    「大丈夫! 子供のことからめっちゃ食ってるけど、俺、健康でしょ?」
     そう言って笑って見せると、カケルは安心したような表情になって頷いた。
    「リュウガくんがそう言うなら、これも注文しちゃう!」
    「そうそう! まだまだ成長期なんだから、しっかり食えよ~」
     頭をぐりぐり撫でると、カケルは「縮んじゃう~」と言って笑った。これからまだ身長が伸びるであろうカケルが羨ましい。と思うのと同時のこれ以上大人にならないで欲しいと思う自分がいた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💯💯💯💯💯🙏🙏💞💴💴💕💕❤❤❤🙏🙏🙏💕👍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    オルト

    TRAINING154日目 1352文字
    付き合ってないタイカケのデート
    今日は天気もいいし、比較的暖かい。気持ちがいいな、と思い窓を開けて外を見るとちょうどタイガきゅんが玄関から出て来た。
    「あ、タイガきゅーん! どこ行くの~?」
     呼び止めるように声を掛けると、タイガきゅんはピタリと足を止めた。くるりと振り返ったタイガきゅんは、どこか嬉しそう。何かいいことでもあったのかな?
    「天気いいし、散歩。おめぇも行くか?」
    「え! いいの!?」
    「ダメなら聞かねぇよ。どーすんの?」
    「行く!」
     まさかタイガきゅんから誘ってくれるなんて、思わなかった。スマホとお財布だけを手にし、部屋を飛び出した。外に出ると、タイガきゅんは穏やかな笑顔で立っていた。あんな顔するんだ。
    「よし、行くぞ」
    「うん!」
     俺たちは並んで、温かな陽気の中歩き出した。

     公園に着くと、子供たちをはじめ、老夫婦や若い恋人までいろんな人でにぎわっていた。移動販売の車では、スイーツや軽食を販売していて、俺たちも軽食を手にベンチに腰かけた。
    「ん、おいしい!」
    「こっちも美味い」
     俺はソフトクリーム、タイガはフランクフルトを買った。甘いものを食べてると、しょっぱいものも食べたくなるんだよね。俺も 1422