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    555文字
    ガリカジのタイカケ
    なんの薬かはご想像にお任せします(続き書きたい気もしますが……)

    「ん~」
    「なに唸ってんの?」
     珍しく教科書をじっと睨んで唸っているタイガ。明日は夏なのに大雪かにゃ? なぁんてね。
    「べんきょー、しようと思って」
    「えぇ?!」
     本当に、明日の天気はヤバイかも。でもあんまり茶化してタイガのやる気をなくすわけにはいかない。
    「どれどれ? どこがわかんないの? 教えてあげるよ!」
     タイガの手にしている教科書は、魔法薬の教科書だ。複合的な魔法の知識が必要で、なかなか難しい教科だ。正直、今のタイガには難しすぎる。もっと簡単で単純なところから始めないと、挫折してしまう。
    「い、いい! これは、そのっ」
    「?」
     タイガは顔を真っ赤にして、教科書を閉じてしまった。一体何のページを見ていたのだろう。
    「もっと基礎的な科目から始めよう? それで、基礎的な学科がわかるようになったら、きっとその魔法薬の教科書に書いてあることもわかるようになるよ!」
     励ますように言うと、タイガは真っ赤な顔のまま真剣な目をした。
    「わかった。だったら、その基礎ってやつ、教えて」
     どうやらタイガは余程魔法薬の教科書を理解したいらしい。一体、なんの薬を作りたいのだろう?
    「わかった、一緒にお勉強しようね」
    「ん」
     俺が頭を撫でながら言うと、タイガはぴょこんと耳と尻尾を出して頷いた。

     数か月後、タイガの作った薬でひと騒動あるのだが、それはまた別の話。
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    オルト

    TRAININGタイカケ。
    付き合っていくうちに、カケルくんに対してだけ策士になっていくのもいいな。
    このところ、結構冷え込む。青森に比べたら全然だけど、それなりに東京も寒くなるんだな、なんて思いながら窓から冬の空を見上げた。今にも降り出しそうだ。この気温だと、みぞれか……雪になってもおかしくない。
    「さみぃよなぁ」
     今朝、寒い寒いと言いながら出て行ったカズオのことを思い出す。寒いのならもっと厚着をしていけばいいのに、と思うけど、ファッションがどうのこうの言って寒そうな薄っぺらいコートで出て行った。そう言えば、傘、ちゃんと持っていったのか? まぁ、アイツのことだから準備してるだろうし、持ってなくても車移動出し大丈夫か……。でも……。
     俺はカズオに一言連絡を入れる。
    ―今日、帰りは?
     仕事中だろうから返事はすぐに来ないだろうと思っていたけど、案外すぐに来た。
    ―今日は久しぶりに電車で帰るよん! 雨降りそうだから急がなきゃ~
     めずらしい。この言いぶりだと、傘も持ってなさそうだ。
    ―何時ころ駅着く?
    ―あと十五分くらいかな。
    「よっし」
     俺は上着を羽織り、全然使ったことのないマフラーを掴んで玄関に向かった。自分の傘とカズオの傘を掴んで外に出ると、ぴゅうと冷たい風が頬を刺した。
    「寒 1064

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    TRAINING154日目 1352文字
    付き合ってないタイカケのデート
    今日は天気もいいし、比較的暖かい。気持ちがいいな、と思い窓を開けて外を見るとちょうどタイガきゅんが玄関から出て来た。
    「あ、タイガきゅーん! どこ行くの~?」
     呼び止めるように声を掛けると、タイガきゅんはピタリと足を止めた。くるりと振り返ったタイガきゅんは、どこか嬉しそう。何かいいことでもあったのかな?
    「天気いいし、散歩。おめぇも行くか?」
    「え! いいの!?」
    「ダメなら聞かねぇよ。どーすんの?」
    「行く!」
     まさかタイガきゅんから誘ってくれるなんて、思わなかった。スマホとお財布だけを手にし、部屋を飛び出した。外に出ると、タイガきゅんは穏やかな笑顔で立っていた。あんな顔するんだ。
    「よし、行くぞ」
    「うん!」
     俺たちは並んで、温かな陽気の中歩き出した。

     公園に着くと、子供たちをはじめ、老夫婦や若い恋人までいろんな人でにぎわっていた。移動販売の車では、スイーツや軽食を販売していて、俺たちも軽食を手にベンチに腰かけた。
    「ん、おいしい!」
    「こっちも美味い」
     俺はソフトクリーム、タイガはフランクフルトを買った。甘いものを食べてると、しょっぱいものも食べたくなるんだよね。俺も 1422