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    オルト

    どうしようもないものを投下

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    オルト

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    595文字
    成人済み同棲タイカケ

    「あ、いいにおい~」
     寝間着姿のカズオが、あくびをしながらキッチンに入って来た。
     今日は休日。カズオの朝が遅い日だ。普段忙しいカズオは、俺が起きるよりずっと前に起きて、ニュースを見て新聞を読んで、パソコンに向かっていることもある。俺の為に、砂糖とミルクをたっぷり入れたコーヒーを準備しておいれくれる。だから、休日は俺が先に起きて朝食を作る。といっても、簡単なものしか作れないけど。
     今日は、焼き鮭、豆腐の味噌汁。冷蔵庫に納豆と、昨日作ったお浸しが入っているから、それも出そう。米も今さっき炊けた。
    「わぁ~、美味しそ!」
    「早く顔洗って着替えてこい」
    「はいはーい!」
     カケルは鼻歌を歌いながら洗面所に入っていく。今日は天気が良さそうだし、少し遠くまでランニングしに行くのもいいかもしれない。最近俺もカズオも撮影系の仕事が多くて、あんましトレーニングできなかったからな。
    「ねぇね、たいがきゅーん」
    「あぁ?」
     洗面所の方から、カズオの声が飛んできた。出来上がった朝飯を配膳しながら、返事をする。
    「今日天気いいしさ、ちょっと先までランニング行かない?」
    「……おう」
     口元が緩む。カズオが傍に居なくて良かった。
     俺たち、同じこと考ええたんだなぁ。ずっと一緒に居ると、似てくるんだろうか?
     なんてことはないことなのに、嬉しく感じた。二人分の朝食をながら、こういうのを幸せって言うんだろうな、なんて柄にもないことを想った。
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