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    藍(lhk_wyb)

    @lhk_wyb

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    曦澄が主食。曦臣最推し景儀贔屓な藍家箱推し。

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    POIPOI 9

    藍(lhk_wyb)

    DONEお題『婚礼』
    〜 これまでのあらすじ 〜
     閉関を解き、療養目的で三月ほど蓮花塢に滞在した曦臣が江澄と紆余曲折を経て、無事に付き合うこととなり、浮かれて先走った曦臣が、姑蘇へ帰る際、世話になったお礼の品として、婚礼衣装用の赤い布を江澄に贈ったのがことの発端。さて、初心な二人はどうなったのか。
    紅を隠す雲 曦臣と江澄が付き合い始めて早数年。付き合い初めの頃は互いに忙しくなかなか会える時間もとれず逢瀬にも苦労があったが、それも今となってはいい思い出だ。そしてあの時江澄がもらった婚礼衣装用の赤い布も当時のまま引き出しにしまってある。もちろんそのままでは虫に食われてしまう可能性もあるので、保存のための術がかけてある。江澄はその布がしまってある引き出しをたまに開けてはひと撫でして閉める。この布を見るたびに江澄は曦臣との婚礼を想像しては、その光景の中心に自分がいる幸せを噛み締めていた。
     金凌も宗主としてだいぶ動けるようになったし、もういい加減暗殺の心配もなくなり、金家内部も安定してきた。江家は他の仙門に比べると新規門弟も多く、いつも賑わっている。藍家は曦臣が閉関を解いてすぐは、規模こそ小さいが野望だけは大きい仙門が、この機会に取り入ろうと復帰したばかりの曦臣をこぞって訪ねた。おかげで曦臣と江澄は逢瀬の時間をほとんど取れず互いにやきもきもしたが、その時に曦臣を訪ねてきた便乗仙門は、この数年で統合なども含めほとんどが消え去った。そして知らぬ存ぜぬの三不知・聶懐桑の聶家は、江家ほどではないが入門者が以前より増えていた。懐桑がただの三不知ではなかったことを聞きつけた者たちがこぞって聶家の門を叩いたからだった。
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    〜 これまでのあらすじ 〜
     閉関を解き、療養目的で三月ほど蓮花塢に滞在した曦臣が江澄と紆余曲折を経て、無事に付き合うこととなり、浮かれて先走った曦臣が、姑蘇へ帰る際、世話になったお礼の品として、婚礼衣装用の赤い布を江澄に贈ったのがことの発端。さて、初心な二人はどうなったのか。
    紅を隠す雲 曦臣と江澄が付き合い始めて早数年。付き合い初めの頃は互いに忙しくなかなか会える時間もとれず逢瀬にも苦労があったが、それも今となってはいい思い出だ。そしてあの時江澄がもらった婚礼衣装用の赤い布も当時のまま引き出しにしまってある。もちろんそのままでは虫に食われてしまう可能性もあるので、保存のための術がかけてある。江澄はその布がしまってある引き出しをたまに開けてはひと撫でして閉める。この布を見るたびに江澄は曦臣との婚礼を想像しては、その光景の中心に自分がいる幸せを噛み締めていた。
     金凌も宗主としてだいぶ動けるようになったし、もういい加減暗殺の心配もなくなり、金家内部も安定してきた。江家は他の仙門に比べると新規門弟も多く、いつも賑わっている。藍家は曦臣が閉関を解いてすぐは、規模こそ小さいが野望だけは大きい仙門が、この機会に取り入ろうと復帰したばかりの曦臣をこぞって訪ねた。おかげで曦臣と江澄は逢瀬の時間をほとんど取れず互いにやきもきもしたが、その時に曦臣を訪ねてきた便乗仙門は、この数年で統合なども含めほとんどが消え去った。そして知らぬ存ぜぬの三不知・聶懐桑の聶家は、江家ほどではないが入門者が以前より増えていた。懐桑がただの三不知ではなかったことを聞きつけた者たちがこぞって聶家の門を叩いたからだった。
    7549

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    takami180

    PROGRESSたぶん長編になる曦澄その5
    兄上はおやすみです
     昼時を迎えた酒楼は賑わいを見せていた。
     江澄は端の席から集まる人々をながめた。
     やはり商人、荷運び人の数が多い。
     川が使えないといっても、この町が交通の要衝であることに変わりはない。ここから馬に乗り換えて蓮花塢へ向かう者も多い。
     まだ、活気は衰えていないが、川の不通が長引けばどうなるかはわからない。すでに蓮花塢では物の値段が上がっている。これ以上、長引かせるわけにはいかない。
     そこに黒い影が駆け込んできた。
    「お、いたいた、江澄!」
    「魏無羨!」
     彼は江澄の向かいに座ると、勝手に酒壺をひとつ頼んだ。
    「何をしにきた。あいつはどうした」
    「んー、ほら、届ける約束だった写しを持ってきたんだよ。藍湛は宿で沢蕪君と話してる」
    「何故、お前たちが来るんだ」
    「写しだって、蔵書閣の貴重な資料だから、藍湛が届けるんだってさ。俺はそれにくっついてきただけ」
     魏無羨はやってきた酒壺を直接傾け、江澄の前の皿から胡瓜をさらっていく。
     江澄は茶碗をあおって、卓子にたたきつけるように置いた。
    「帰れ」
    「藍湛の用事が終わったら帰るさ」
     魏無羨がまたひとつ胡瓜をつまむ。
     江澄は苛立ちを隠すこ 2255

    chunyang_3

    MEMOCQL50話の後の懐桑と藍曦臣。あの後の二人の関係性ってどうなるんだろうと長らく考えていた話です。失ってしまった誰かのことをそれぞれ別の感情を持っている二人が分かち合う時間みたいなものが好きなので、そんな夜があれば良いなと思っていたのをやっと書きました。聶明玦と藍曦臣の特別な関係に名前は付けてないんですが、雰囲気nielanっぽいかもしれない。
    響き分かつ夜 石畳の小道を行く懐桑は、鼻歌でも歌い出しそうなほど気分が良かった。酒で火照った顔を扇子で仰ぐと、座学に来ていた頃に隠れて三人で飲んでいるのを藍忘機に見つかって逃げ出したことを思い出してしまう。そういえば、あの時は懐桑と江澄がいなくなった後、魏無羨と藍忘機の二人は一晩一緒に過ごしていたのだった。今思えばなんて本人達に言うものでもないだろうが、それにしてもこんな風にまた雲深不知処で酒を飲むことになるとは思いもしなかった。
     清談会が雲深不知処で行われるのに合わせて姑蘇へやってきていた懐桑は、明日からの会合に合わせたもてなしの宴に参加していた。宴と言ってもそこは藍氏の宴なので他の世家の宴とは幾分趣きが違うものではあるのだが、何にせよその宴の後、思わぬ人物にそっと物陰へと引っ張られた。見れば、今は藍忘機の元にいる魏無羨がニヤニヤしながら懐桑を見ていた。
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