140字SS練習編①「悪夢」/ジョシュアちゃん
聞き覚えのある声で目を覚ます。廊下に転がっていたはずの体は、自室のベッドに横たえられていた。死んだはずの自分の体を抱きしめてまたか、と呟く。心配顔の足音の主を迎えて、いつも通りの言い訳を返した。「大丈夫だよ。変な夢を見ただけだから」
ただの悪夢で済むなら、どれだけよかっただろうか。
②「『それどういう意味!!?』」/ハオ・ウェザービー
「…じゃあイゴリー先輩は?」「アウトネ!!怖すぎアルヨ」
「ジョージア先輩は?」「セーフネ、いい人アル」
ハオの恐怖の基準が気になったので聞いてみた…けど全然わかんない!キュートちゃんはダメでジョージア先輩はいいの!?あ、そうだ
「じゃあ私は?」
「ビー嬢ほど怖い人はここにはいないアル」
③「チョコより甘い」/ジュリアン
出来心で「ポッキーゲームしよう」なんて持ちかけた十数分前の自分をぶっ飛ばしたい。もう一袋空け切りそうな勢いなのに、アイツが折っても折らなくても毎回キスしてくるせいで、頭の中がぽわぽわしてきた。でも「ほら、」なんてチョコよりも甘い顔されたら断れないし。一番甘いのは私かも、なんてね。
④「嘘の質量」/オノリオ
ヒステリーを起こした憎しみちゃんを止めるときはいつだって直球勝負だ。狂研究者のノートなんて必要ない。確かに作業はしやすくなるかもしれないけど、
「オレにはまだ君の力が必要だよ。だから、泣かないで」
アブノマなんかの軽い嘘より、オレ自身の言葉の方がずっと君の心に届くって知ってるからな!