あるところに、不思議なテディベアが2体いました。名前を、テデ井、テデ谷と言います。彼らは彼らの持ち主である赤井秀一、降谷零の姿に似せて作られたテディベアで、多くのテディベアがそうであるように、持ち主の寝室の棚の上にいつも飾られていました。
彼らのどこが不思議なのかというと、彼らはなんと意志があり人の言葉を話し、自由に動けるのです。けれどこのことを人間は知りません。例え持ち主であっても。それがテデ界の暗黙のルールだからです。
だからテデたちは、赤井と零が寝静まったあと、或いは2人が家を空けている昼間に自由に動いて、喋って、遊びました。テデ井もテデ谷も赤井と零が大好きだったので、さりげなく2人を手助けしていつも見守っていました。例えば電気を付けっぱなしにして寝落ちしていたら消してあげたり、赤井が靴下を脱ぎっぱなしにしていると零が怒るので洗濯機に運んだり。
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