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    masu_oekaki8810

    @masu_oekaki8810

    モブサイコに出会ってしまった。
    見よ、これが恩寵だ。
    すごい…これが。

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    masu_oekaki8810

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    副題はCrystal Kayです。90年代縛りは無理でした。

    これにてハピエン…!ということでお願いします。
    7回分、3万字以上も読んでいただきありがとうございました。

    エクボを出せなかった…残念…
    (というかエクボ出してみたんですが話がややこしくなったのでやめました。)
    彼は茂夫の親友なので、今回はあえて口出しせず、遠くから見守ってた…ということで。

    左右曖昧、年齢操作、捏造色々。

    #影山茂夫
    Kageyama Shigeo
    #モ腐サイコ100
    Rot Psycho 100
    #霊モブ
    ReiMob
    #モブ霊
    MobRei
    #霊幻新隆
    Reigen Arataka

    君と暮らせたら(恋におちたら) 夢を見た。

     師匠が小学生で、僕は今と同じ大人のままで相談所にいる。
     ドア開けて入ってきた小さい師匠が、初対面の僕に言いにくそうに相談する。

    「俺、ウソつきなんだ。本当のことを言ったら相手が怒ったり傷ついたりするなら、ウソを言ったほうが皆にとって得だと思ってウソつくんだけど、なんでかウソをつくと自分のことがだんだん嫌いになってくし、周りの人も遠くに感じる。俺、それが怖いんだ」

     師匠が悩んでる。この小さな体で、一人で悩みを抱えてるんだと思うとなんとかしてあげなきゃという気持ちで一杯になる。
     でも口を開いても言葉が出てこない。
     師匠が僕に言ってくれたような救いになる言葉をかけてあげたいのに…
     パクパクと口を必死で動かしてると、小さな師匠がため息をついて帰ろうとする。

    「待って!」

     なんとか声が出て呼び止める。小さな師匠が振り返る。

    「………大事なのは、人間味だから!」

     それだけなんとか絞り出すと、師匠は「だな。」とだけ言ってニヤっと微笑んだ。
     そこで目が覚めた。

     月曜日だ。仕事に行かなくちゃ。帰りにまた部屋に行ってみよう。もし書き置きを読んだ形跡がなかったら、師匠を探さなくちゃ。何かあったのかも知れないし。一応もう一度メッセージを送ってみよう…あれ?返事来てる!?

    "メッセージに気がつくの遅くなって悪かった。昨日来てたんだな。入れ違いだったみたいだ。"

     それだけだった。無事で良かったという安堵と、僕が来たことをそれほど喜んではくれないんだなという図々しい気持ちへの自己嫌悪に引き裂かれる。僕はなるべく簡潔に、自分の気持ちを伝える文章を書いて送った。

    "師匠に会いたくなって昨日は急に部屋に行ってしまいました。僕には師匠が必要です。あんなことを言ってしまってごめんなさい。許してくれるなら帰りたいです。"

     すぐ既読はついたけど、返事は夕方までなかった。

     定時間際、師匠からのメッセージが来てるのに気づき、会社のトイレに籠もって、そっと開く。

    "許す許さないじゃなく、俺はお前の人生から少し距離を置いたほうがいいと思う。お前のことは誰よりも大事だし好きだよ。部屋は解約しよう。"

     僕は退勤してから急いで部屋に向かった。
     超能力で飛んで行ってしまいたいとも思ったけれど、相談所の終業時間を思い出してあまり意味がないと気づき電車とバスで帰った。それでもつい早足になった。
     師匠、ごめんなさい。許して。どこにも行かないで。涙目になって必死でマンションのドアを開けるけど、師匠はまだ帰宅していなかった。
     部屋に入り、電気を点けて、昨日の書き置きがテーブルの端っこに寄せられているのに気づく。何故だろう。それを見て、きっともう駄目なんだとわかった。
     僕はソファに座って、師匠と暮らしていた部屋の隅々を目に焼き付けた。師匠と僕の暮らしていた場所の匂い…師匠の匂い。この部屋の空気。どうか忘れないでいたい。

     ガチャっとドアの鍵を開ける音と共に、師匠がゆっくり入ってきた。

    「モブ、やっぱ帰ってたか。おかえり。」

     おかえり、なんて言われると期待してしまうのと、これが最後の「おかえり」になるかもという悲しさと、これまで何十回・何百回と聞いてきた師匠の「おかえり」を思い出して、僕は嗚咽した。

    「…俺、お前のこと泣かせっぱなしだな」

     僕はソファの肘掛けを掴みながら、叫ぶように師匠の言葉を否定した。

    「違うんです!僕がっ!バカで、甘ったれで、師匠を人間扱いしないで、弟子の立場を利用して甘え過ぎてたのと、それで師匠を傷つけてたことが恥ずかしくてツラくて…ごめんなさい…!」

    「いいんだよ。俺が意志薄弱なんだ。お前の師匠であることが俺の誇りだったのに、お前と暮らす誘惑に勝てなかった。お前にキスされて喜んじまったし、お前のことを全部欲しがっちまった…。こんなんじゃ、もう師匠ヅラできねえよ」

     師匠は鍵をカチャカチャと手の中でもてあそびながら、ソファで泣いてる僕とは距離を保ったまま立っている。
     前なら泣いてる僕の隣に来て肩を抱いてくれた。ティッシュを出してくれた。今はもうそういう距離じゃないんだ。

    「師匠…今さら僕が師匠のことを好きと言っても、パートナーになりたい、影山茂夫としてアンタに愛されたいって言っても、聞いてくれないですか?」

     ダメもとですがってみる僕を、師匠は軽く肩をすくめて諭すように受け流す。

    「そりゃ本当なら嬉しいよ。でもな、俺もお前に恋したことを良しとはしてないんだよ。俺はお前の師匠でいたかったのに…それを通せなかった自分が許せないし、そういう人間をお前のそばに置いていたくないんだ」

     師匠の顔を見つめる。目はいつもより冷静で、でも怒りはなく、優しい。こんな顔は見たことのない気がする。「師匠」じゃない顔、僕の知らない顔だ。
     この知らない顔の人が僕を愛したことを後悔しているのだと思うと寂しかった。この人に求められたことをどうして誇れなかったんだろう。どうしてこの人自身のことを見なかったんだろう。霊幻新隆という人を。

    「…師匠、弟子としての最後のお願い、ワガママを聞いてもらえますか?」

    「ん、なんだ?」

     僕はソファから立ち上がって、彼の前に立って目を真っ直ぐに見つめた。

    「もう…キスもセックスも絶対に求めないし、一緒に暮らせなくてもいい……だけど……会えなくなるのだけは嫌です。どうか、師弟じゃなくなっても、これからも時々は僕に会ってください」

    「…別に、今生の別れってわけじゃないだろ?」

     はぐらかしてる。やっぱり、もう会わないつもりだったんだ。

    「師匠、これまでの僕の人生が価値あるものだったのは師匠に出会えたからだ。でも、それ全部を師匠に返したっていい。僕の愚かさで差し引いてゼロになってもいい。だけどアンタにもう会えないっていう未来だけは嫌なんだ…!お願いです…一生のお願いです!!」

     自分の爪が手に食い込む。震えてしまう。涙こそ止めれたけど、きっと必死の形相になってる。師匠はそんな僕の目を見たまま、何も答えない。

    「…僕は、本当は僕のこの先の人生を全部アンタにあげたいんだ。でもきっとアンタは要らないって言う。でも師匠失格だと言うなら、僕も弟子失格です。師匠を師匠の場所から引きずり降ろしたのは僕の責任でもあるんだから。僕のほうが先に、アンタの人生全部を欲しがったんだから」

     スッ、と息を吸い込む音がして、師匠が口を開いた。右手を前に出して僕を制する。

    「わかった…お前ももう大人なんだし、共同責任ということだな。なら、俺はもうお前のことを弟子として見ない。俺のことももう師匠として扱うな。お前を影山茂夫という一人の成人男性として扱う。…まあそうなると、俺がお前の頼みを聞く理由はもうなくなるわけだが、"弟子としての最後のお願い"だけは受理してやる。ただ、お前の人生はお前のものだ。俺にやると言われても困る。俺は俺の人生を生きるし、お前はお前の人生を生きる。受理する上でこれだけは約束しろ」

    「わかりました。…僕の最後のワガママを聞き入れてくれて、ありがとうございます」

     睨み合うような、見つめ合うような。互いに視線を外さないままの契約。ガンを飛ばしあうって生まれてはじめてした気がする。

     師匠の方が先に、フッと鼻で笑って目を逸らして言った。

    「お前…本当に強いよな。負けるわ」
     
    「…アンタが僕をそうしてくれたんだ」

    「そっか」

     師匠は…霊幻新隆さんは、僕の顔を見て少し困ったように笑って、開けっ放しのカーテンをしめに窓の方へ歩いて行った。

    「俺さ…影山茂夫ってやつのことが好きなんだよ。いい男でさ、強くて、かっこ良くて。でも14歳も歳が離れてるし、師匠とかいうオッサンに入れ込んでて俺のつけいる隙がねーんだわ」

     カーテンを掴んだまま、窓の外に向かって自嘲気味に呟く。

    「…そんなオッサンは全力で排除して、ガンガンいっちゃっていいと思いますよ。アンタこそかっこいいし、優しいし、きっと相手もアンタのこと好きになる」

     僕も窓に近寄って、一緒に夜の空を眺めた。雲に隠れてた月が出てきて、隣に立っている神経質そうな男の横顔を照らした。

    「…俺、霊幻新隆って言うんだけど、知ってる?」

    「はい、さっき知り合えたところです。……僕も、霊幻新隆さんを好きになってもいいのかな」

    「ハハ…、好きにしろよ。お前の人生の主役はお前なんだからさ」

     あ…、僕この人のことが好きだ。
     そう気づいたら、全身に小さな光が灯った気がした。

     これが恋なんだ。



     完
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    Replies from the creator

    masu_oekaki8810

    DONE「どっちもしていいでしょ?2」展示のための書き下ろしSS。
    ギリギリ全年齢/エッチさ皆無/山なしオチなし

    【注意書き】
    ◆律が回想の中で出てきて二人の性生活に関与します。
    ◆律が「ボトムを担当するのはその人の男性性を失わせるリスクがあるのでは」と危惧してますが、兄への憧憬がジェンダー観を強化し歪めてるだけで、偏見だと私は思います。
    ◆セックスの話ですが直接描写はないのでR-15くらいかな…と
    おしり開発レポート(仮)「師匠、おかえりなさい」
    同棲して半年になるモブが珍しく玄関までドタドタと出迎えてくれた。と、思ったら
    チュッ。
    「こら、俺がうがい手洗いしてからにしろ」
    「僕もまたするからいいでしょ」
    と言いながらまた唇をついばむようにして可愛いキスを浴びせてくる。
    「ししょう……準備してあるから、その…」
    「若いなー、モブくんは。いいけど先に飯食わせてくれ」

    モブと付き合い始めて同衾するようになった時、弟子の童貞を捨てさせてやりたいという師匠心(そこに「モブの童貞は絶対に俺がもらう」という気持ちも含まれてたのは否定しないが。)と、身体に負担が少ないほうが良かろうという考えから、最初は俺がボトムを担当していた。
    だが最近になってモブが自分もボトムをやりたいと言い出した。
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    masu_oekaki8810

    DONEためしていいとも!
    に合わせてなにか秋らしい師弟でも…と書きなぐった短いお話です。

    いちゃこらのつもりで書いてたのに読み返したらカプ色薄すぎて、師弟カプ有り区をもらったのに、どういうつもりだ、貴様。すいません。

    ※左右非固定
    ※年齢操作(高校生になったばかりモブくん)
    栗まんじゅう食べてけよ「何か困ったこととかないですか?」
     と弟子からの一言だけのメール。
    「別になんも問題ない。大丈夫だ。気にかけてくれてありがとうな」
     そう返信して終わる、最近のやりとり。
     受験も終わり、高校生活にも慣れた頃かと思うのに、モブは最近つれないというか、素っ気ない。こないだも久しぶりに相談所に顔出したと思ったら、
    「お久しぶりです。……困ってることとか、別になさそうですね」
     と言ったきり、ペコッと会釈してさっさと帰っちまった。
     それからはメールすらろくに来なくなり、もう1ヶ月近く経つ。
     押しかけ秘書のトメちゃんは呼んでなくても勝手に来てはオヤツ食べてぬるい茶を淹れて、芹沢やエクボとワチャワチャしたのちに時給300円×3時間を会計用の金庫ボックスから毟り取ってくというのに……まあいいけど。最近は暇そうな時に掃除とかもしてくれてるし。
    2649

    masu_oekaki8810

    DONE竹中くんが師弟の仲を取り持つ?話。

    二、三日前に寝る前に眠い頭で妄想してた話をメモ書き的に書いてたみたいなんだけど、すでに内容をほぼ忘れてて自分の記憶の儚さに恐怖。
    とりあえず最後まで書いてみた。
    本当は四コマ漫画とかにするつもりだったはず。
    推敲足りてないけどボツにしないうちに投下! ヤァ!
    交換日記しよ「師匠、好きです」
    「俺もお前のこと好きだよ」
    「じゃあ両想いですね」
    「そうだな、嬉しいよ」
    「恋人ってことでいいですか」
    「モブ、未成年と成人は恋人になれない。条例で決まってるし、一般通念上の倫理観においても許されない。何度も言わせるな」

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    「…というやりとりをこの3ヶ月ずっとしているんだけど、師匠は僕をあしらってるだけなのかな。師匠は本当に僕のこと好きなのか、せめてそれだけでも知りたいんだ」

    竹中桃蔵は、久しぶりに呼び出してきた中学の同級生から、聞きたくもないトンチキな恋バナをされてとても後悔した。

    せめて犬川にも居てもらえば良かった。なんとなくだがあいつが居ると少しは俺の負担が減る気がする、と思ってLINEを送ってみたが「モブはこないだ会ったばっかだし、今日はいいわー。声掛けサンキュー」と見当違いなお礼が返ってきた。ちげえんだよ。俺を助けろって言ってんだよ! いやわかってる、犬川に遠回しな書き方した俺が悪い。あいつは人の顔色はわりとよく見てるし気も回せる男だが、その場に居ないやつの小さなSOSに気づけるほど他人に興味があるわけじゃない。
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    故郷は、
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    『いいじゃん、十分。あとトマトくらい切れば』
    「トマトかあ」
    『葉野菜よりか保つからさ』
     仕事が研修期間のうちに生活に慣れるよう、一人暮らしの細々としたことを教えたのは、長らくそうであったように霊幻だった。利便性と防犯面を兼ね備えた物件の見極め方に始まり、コインランドリーの活用法、面倒にならない収納の仕方。食事と清潔さは体調に直結するからと、新鮮なレタスを茎から判別する方法、野菜をたくさん採るには汁物が手軽なこと、生ゴミを出すのだけは忘れないよう習慣づけること、部屋の掃除は適当でも水回りはきちんとすべきこと、交換が簡単なボックスシーツ、スーツの手入れについては物のついでに、実にまめまめしいことこの上ない。
    1305

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