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    エミリオ_二次創作置き場

    @emilio_N_23

    時々描く二次絵や小説の保管庫です。小説やイラスト、考察など雑多な場所になるかと思います。ソシャゲは大抵エミリオ名義でプレイしています。

    「閃光のハサウェイ」や「ガンダムUC」関連が多くなる予定ですが、別の作品の二次創作も投稿するかもです。
    ・twst→顔あり喋る監と、NRCの生徒たち。基本箱推しですが、特に♦️先輩が好きです。
    ・SideM→カフェパレ。アスランとサタンが好き。
    ・ワートリ→最愛は菊地原先輩。風間隊に入りたい。時々鳩原さん。
    ・テイルズシリーズ→リオンを愛して20年余…ハンドルネームのエミリオはリオン坊ちゃんの本名です。

    基本的に全年齢作品・カプ無し作品ですが(twstは監右で色々描くかも?ですが、×より+寄りかも)、小説版や本編などのネタバレを多分に含みますので、ネタバレを避けたい場合はお気をつけください。

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    POIPOI 12

    【閃ハサ】ブライトさんがもし二人に日記帳をプレゼントしていたら…という妄想話です。チェーミンのキャラクターをだいぶ捏造していますのでご注意を。
    閃光のハサウェイに向けての話として書いておりますので、あまり明るくはないです。
    2023/06/03

    #閃光のハサウェイ
    Hathaway''s Flash
    #ハサウェイ・ノア
    hathawayNoah
    #チェーミン・ノア
    #ブライト・ノア
    brightNoah.
    #ミライ・ヤシマ

    二つの日記帳「ただいま、いつもビデオレターをありがとう。チェーミン、もうあんなに文字を覚えたのかい?」
    「うん! 『ぱぱ』も『まま』も『おにいちゃん』も、全部書けるんだ!」

    久しぶりの帰還に駆け寄るチェーミンを抱きしめながら、ブライトは我が子の成長を噛み締めていた。
    文字が書けることだけじゃない。髪も背丈も伸びて、少しずつお姉さんになっている。子どもの成長は早いものだと、ブライトは家族と長く過ごせない自身の職務を少し恨んだ。

    もうすぐ五歳を迎えるチェーミンはトレードマークの赤いリボンを着けておめかしをして、自分の帰りを迎えてくれた。なかなか一緒に過ごすことのできない自分を思ってこの姿を選んでくれたのかと思うと、目頭が熱くなるのを感じた。

    「ハサウェイも、元気にしているみたいだな」
    「うん! 学校でいろんな勉強をしてるんだ。もしかしたら僕、学者になれちゃうかも」
    「ふふ、この子ったら、この間のテストが満点だったからすっかり調子に乗っちゃってるのよ」
    人差し指で鼻の下を得意げになぞるハサウェイを、ミライが笑いながら頭を撫でた。

    二人とも自分のことを忘れずに成長してくれていることがなにより嬉しかった。ミライが自分を信じてくれていること、そしてビデオメッセージを通して会話の機会を作ってくれていることの賜物だろう。ブライトは自分の伴侶がミライであることを心底幸せに思った。


    「そうだ、二人にお土産があるんだ。…気に入るかどうかはわからないのだが……」
    二つの包みを取り出して子どもたちに手渡した。

    「わぁ! なぁに? お菓子かな?」
    「おもちゃかもしれないぞ?」

    甘い想像をする二人を見て、少し複雑な気持ちに駆られつつも、無造作に包装を開く二人の姿を静かに見守った。

    「…? 鍵が付いてる。本? なのかな?」

    包装紙の下から現れたのは、箱に入った鍵付きの日記帳だった。

    「お菓子やおもちゃじゃなくてすまない。これは日記帳なんだ」
    「ニッキチョウ?」
    「そう。今日はこんなことがあった、あんなことを考えた、とか、いろんなことを書いて記録していくものなんだ」

    学校で使う薄く簡素な造りのノートとは全く違う、革製の立派な表紙を携えた紙の束に、ハサウェイはどこか魅了された。

    「あっ、これ僕の名前が書いてある! こっちはチェーミン」
    「二人の名前を刻印してもらったんだ」
    「コクイン?」
    「父さんも仕組みはよく知らないんだが、ずっと消えないものらしい」
    「じゃあ、この赤い本はずぅっとチェーミンだけのものってこと?」
    「そうだよ、君のためだけの日記帳なんだ。もちろん、ハサウェイのものも、世界で一つだけのものだよ」
    「僕だけのもの! そいつはすごいや!」
    「ニッキ?のことはよくわからないけど、すごーい! これ、チェーミンだけのものなんだ!」

    リボンと同じ鮮やかな赤をした重厚な日記帳を掲げて、チェーミンは喜びをあらわにした。

    「じゃあ、僕の日記にはチェーミンは触っちゃだめ。僕もチェーミンの日記には触らないようにするから。どっちも秘密のものにしよう!」
    「うん! ひみつ!ひみつ! ぜーったい覗いちゃだめだからね!」

    自分だけのものや秘密を持つこと。そういうことを嬉しく感じる年頃にまで我が子たちが大きくなったことを感じ、ブライトは目尻にしわを寄せ微笑んだ。



    ▼ Side Chemin

    その日記帳は年月日の前にスペースがあり、自分で記入していつからでも使える仕組みだった。そのため、まだ特定の単語しか書くことのできないチェーミンにはこの空白が示すものが何なのか分からず、早速ミライに救援を求めた。

    「ねえママ、これはなあに?」
    「どれどれ…ああ、ここには今日は何月何日ですよっていうことを書くのよ。いつの日記なのかがわかるようにね」
    「うう〜どうやって書いたらいいかわかんない」
    「そうね、特に年号の部分はまだ難しいかもしれないわね。それじゃあチェーミン、今日から一緒にカレンダーの読み方を勉強しましょう。そうしたら、いずれあなた一人で日記が書けるようになるわ」

    ミライは、チェーミンの頬を撫でながら
    「だってこれはチェーミンだけの日記帳ですもの。ママだって見ちゃダメ、でしょ?」
    とウインクした。

    「そうなの! これはチェーミンだけのものだから! ママにだってナイショなの!」

    イタズラっぽい笑顔でチェーミンが応えた。

    「それじゃあママと一緒に、カレンダーの読み方を覚えながら、別の紙に日付を書いてみましょう。それを見ながら日記帳に写し取れば、ママはチェーミンの秘密をちゃんと秘密のままにできますからね」
    「うん! そうする!」

    それからしばらくの間、ミライと一緒にカレンダーを読みながら、日付を書く練習を続けた。チェーミンは飲み込みが早く、半年もしないうちには読み方と書き方を覚え、自分一人で日記帳に向かうようになっていった。

    文章というよりはわかる範囲での単語の羅列ではあったが、それでも自分だけの日記帳に自分の感じたその日の出来事を書き留めていくことに面白さを感じていた。

    おままごとでハサウェイに犬の役をやってと言ったら断られたこと。ミライと一緒に家事をしたこと。ブライトが帰ってくる日に合わせてご馳走を作ったこと。自分一人で料理ができるようになったこと。料理を「美味しい」と言われるととても嬉しい気持ちになること。

    けれど独り言を言っているような気恥ずかしさを感じることもあり、時々幼い頃からの友人のテディベア・テッドに話しかけるようなかたちで日記を綴ることもあった。

    こうして、他愛もないけれどチェーミンにとっては大切な出来事の数々を、日々少しずつ綴っていった。
    余程のことが無い限りは日記を書くことが日課になり、日記帳のページが無くなりそうになったらブライトに頼んで新しい日記帳を買ってもらうほどになった。

    勿論、「Chemin」の刻印を入れた《特別》のものを。



    UC0104年○月△日
    お兄ちゃんはまたしばらくの間出張みたい。教授がスラウェシ島にいるから、そこに行くんだって。植物監察官は世界中の植物のことを調べるから、長く家を留守にするのは仕方ないことなのかな…
    最近はレジスタンスが現れてなんだか政府と揉めているみたいだし、少しこころがザワザワするの。コロニー落としが起きた、あの頃みたいに…
    ねぇテッド、お兄ちゃん、無事に帰ってきてくれるよね?









    ▼ Side Hathaway

    妹のチェーミンほどまめにではなかったが、ハサウェイも時折日記に出来事を綴っていた。空の日付欄は、習慣化出来なくてもそれを許してくれる許容力があった。
    そして、ある時を境に、その日の出来事でないことを書くことが増えていった。それでも分厚い紙束が埋まるほどではなく、青の日記帳には白紙のページがまだたくさん残っていた。


    長期の出張を控え、ハサウェイは久方ぶりに日記帳を開いてみた。

    なぜ開いたかはわからない。けれど、書くなら今しか無いような、そんな気持ちがしたのだった。

    ぎこちない文字で思いつくままのことを綴り、パタンと日記を閉じて引き出しに仕舞って、ハサウェイは再び出張の支度へと戻っていった。





    “△, ○, UC0104
    Dear God, if you really exist, please grant me one wish.

    Please erase all memories of me.

    From all the people who have been involved with me.”















    《神様、あなたが本当に存在するのなら、
    一つだけ僕の願いを叶えてください。

    僕に関する記憶を消してください。
    僕に関わった全ての人たちから。》


    【了】
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    Replies from the creator

    エミリオ_二次創作置き場

    SPOILER【閃ハサ】小説下巻までの内容を含みますので、映画待ちの方はお気をつけください。

    マフティー動乱後に受けたショックからブライトさんが立ち直って新しい道を歩み出すまでの物語です。チェーミンのキャラクターを著しく捏造しておりますので、苦手な方はお気をつけください。三部構成になる予定です。

    (タイトルはジャズスタンダードの一つ。当時、戦争で帰りたくても帰れない兵士の間で人気になった曲です)
    You'd Be So Nice To Come Home To -01▼第一部 パンドラの箱


    戦場でひどい死体は見てきたつもりだった。
    仲間の死にも、何度も立ち会ってきた。
    その度に涙し、やり切れない気持ちと向き合い、それでもなんとか時間をかけて受け入れてきた。

    つもりだった。

    しかし。

    私は何も理解していなかったのかもしれない。




    こんなにも受け容れ難い死が、世界にはあったのだな。











    マフティー・ナビーユ・エリンの処刑を執行。執行人は実父ブライト・ノア。




    朝刊の一面記事を見た瞬間、ミライは足腰に力が入らなくなり冷えた床にへたりと座り込んでしまった。

    細い細い針がどこからかするりと自分の中に入ってきて、脳に辿り着いたときに電気のような刺激を受ける。

    それほど活発に研究されているわけではないため(もしくは行っていても秘匿されているのかもしれない)はっきりと名言はできないが、ニュータイプ的性質を説明するならばこのような感覚と言えば良いだろうか。
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    エミリオ_二次創作置き場

    DONE【ツイステ】弊監督生♀がどんな経緯でNRCに来たのかなという妄想の産物。ゲーム未プレイでも読めると思います。

    ⚠️ユウ呼び。監の過去は全て捏造です
    ⚠️元の世界に絶望している設定です
    ⚠️世界情勢への言及がありますが、特定の国を指すものではありません

    「もし、監がNRCに留まりたいor元の世界に帰りたい理由が無いとしたなら」という仮定のもと、書いてみました。

    2023/04/04
    箱の中で眠れるのなら薄暗い闇の中、目を覚ました。

    どうやら眠っていたらしい。
    そう気づいたのは、爆撃音が鳴り響き瓦礫の崩れる音がしてからだった。

    空襲警報、救助隊のサイレン、そしてこの世の憎悪の全てが破裂したかのように凄まじく轟く音。

    日常的にこの音を聞くようになってからどれくらい経ったのだろうか。
    自分の手足があることを確認しながら、ユウはぼんやりと考えた。

    我ながらこんな中でよく眠れたものだと嘲笑しつつも、寝不足の頭と身体は、多少でも休みにつけたことを密やかに喜んでいるようだった。
    今回は少し遠くから音が響いてきた。西の橋のあたりが狙われたのかもしれない。あの辺には、いつもお世話になっていた市場があった。



    私の生まれた国は、それなりに広い領地を持っていた。過去には幾度もの侵略戦争が起き、それが終結するごとに領土が広がったり縮んだりしたのだと、祖母から聞いた記憶がある。
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