ふたりで月を うさぎうさぎ なにみてはねる
じゅうごやおつきさまみてはねる
「お疲れ様でしただぜ!」
ドラマの収録を終え、星奏館へダッシュで帰ってる時、ふと夜道が明るいことに気付いた。いつもの時間、いつもの道。この道は街灯の間隔が長いのでメイン通りより薄ぐらい。その為アイドルの帰り道としてはあまり推奨されていなかった。
しかし光は「走れば変わらないんだぜ!」と言う謎理論によりいつもこの道で帰っていた。
これからどんどん冬に向けて暗くなる時間が早くなるはずなのに、変なの。
そう思い立ち止まり空を見上げた。そこには真っ黒の空にどっかりと大きな月が光を見下ろしていた。
―中秋の名月。確か昨日なずなが話していた。一際月が大きく、明るく見える日。光の為にわかりやすくそう教えてくれた。
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